Inside the gate

米海軍横須賀基地でお仕事をしたいと思っている人達のためのサバイバルガイド。情報が古いということが玉に傷です。英語学習や異文化に関するエッセイも書いています。

本当に危ない黒人男性

女好きであるということは、人種を問わず男性にしてみれば自然なことでしょう。だけどそれに対して黒人男性はとても肯定的で、隠そうともしません。ヘネシーがあって女さえいればとりあえず3か月は生きていそうな気がします。
また女性を褒めることは挨拶代わりみたいな若い子達も大勢います。ここらへんはラティーノと似ています。

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見るからに女好き、という軽い黒人男性よりも、こういうタイプが危ない

(「おう、バナナ切ってみろよ」とか言いそうですよね)

だけど本当に危ない黒人男性は、口の巧いチャラいタイプでもなく、どぶ板の首都とも呼ばれているCLUB54でイキっているギャングワナビータイプでもなく、上の画像のD'Angeloみたいな見るからにエロいタイプでもありません。
それではどんなタイプが危ないかというと、わかりやすいセックスアピールはないけれど(フェロモンの無駄遣いをしない)、知れば知るほど惹かれてしまうような寡黙なタイプだと、私は思います。
ギャングワナビーみたいに徒党を組むこともなく、腰パンなんてもってのほか。あんな風にアンダーウェアを見せながら外を歩いたりしません。彼の下着やその下におさめられているものを見ることができるのは、彼が選んだ女性だけ。
ヘネシーのクランベリージュース割りをこっそり54に持ち込んで(しみったれてますね。ちゃんと買って金を落とせ)酔っ払って暴れ、手下に電話して「ティニーシャとシャネイネイは残せ。セルヤフォニークワとオバマニクワは帰らせろ!」とバラックに残していい女と帰す女を指示してボス気取りするような男が束になってもかなわないのが、この寡黙なタイプなのです。

私はこのタイプの黒人男性で知っているのは二人だけですが、一人は横須賀基地の衛兵で時々メインゲートで見かけます。彼はまだ確か21歳になったばかりだと思いますが、将来有望です。ありゃーおっかないママに厳しくも温かく育てられたタイプでしょう。で、ユニフォームの下にはタトゥーががっつり入っていそうなタイプ。感情をあまり外に出さない人ですが、あれはきっともっといい男になりますね。クラブやパーティーでbooty shakingする女は選ばなさそうです。

もう一人は大尉でしたが、あまりアフリカンアメリカンっぽくも、また軍人っぽくもありません。小学生くらいでどこかから移民したのかなと感じさせるものがあります。

「日本が好き。アメリカといえば唯一恋しいのは母親の手料理くらいだよ」
自分のランクのことも収入のことも鼻にかけていないけど、教養だとか品格がにじみ出るこの男性。
沖縄に駐屯していた時の話を聞いたことがあるのですが、「さぞいい思いをされたことでしょう」とやんわりと話を振ってみたけど、返ってきたのはこんな話でした。
「いや、三回結婚できる人もいれば僕みたいに一度もしなかった男もいるよ(笑)。沖縄に住んでいた時はオリオンビールの工場見学に行ったりして楽しかった」
ビールよりももっと好きなのがウィスキーで、山崎の黒ラベルは必ず家に置いておくと嬉しそうに語っていました。
セーターの上からでもわかる、緩やかなカーブを描く盛り上がった上腕筋を見ながら、口が上手くて手が早いだけの黒人男性よりも、こういう風にエレガントで静かな黒人男性の方が危ないよなぁと思いました。品はいいが、きっと遊んでますよ。だって女が放っておくわけないのですから。
今回は黒人男性に限って書きましたが、結局人種に限らずいい男はストリートには落ちていないということです。

 

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横須賀基地でのクリスマスの思い出

あれはクリスマスを翌週に控えたある日のことでした。
コントラクターと思われる中年アメリカ人男性が来店し、視線をあげてメニューをゆっくりと眺めていました。そしてあるものに目をとめると、はっと一瞬息をのみました。
「何か気になるアイテムでもありますか?」

当時店員だった私がそう聞くと、その男性はその「あるもの」に視線を奪われたままこう答えました。
「いや・・・あの・・・そこに飾ってあるクリスマスのデコレーション、まったく同じものを家でも飾っていたんだ。僕が幼い時だよ」

そのデコレーションはこれといって高価でも豪華なものでもない、素朴な木製のものでした。確かこういう感じだったと思います。

wooden tree decoration

そのデコレーションを見ている男性はすっかり童心に帰っていました。そして、しん、と静まり返った店内で、もしかしたら泣き出すのではないかと思うような表情でデコレーションを見つめる男性の周りに、ふと何か感じました。その時店内には私と彼しかいないはずでしたが、確かに他のスピリットも感じたのです。
この時のおじさんの表情があまりにも可愛らしくて、ノーマン・ロックウェルも描けないだろうと思いました。ようやく我に返ったこの男性に「よい一日になりそうですね」というと「ああ、いい思い出だ」といい照れ臭そうに笑っていました。
この時店内、というか彼が立っていた場所に漂っていた”気”みたいなものは、いまだに覚えています。神聖とかいうのではなく、とにかく温かかった。
都心で働いていた頃は、毎日満員電車に揺られ、職場の最寄り駅にようやくたどり着く頃にはもう疲れ果てていて、毎日殺伐としていました。横須賀基地で働くようになり、月給は半分近くに下がりましたが、このように切り取って絵画にしてフレームに入れてしまいたい「瞬間」「情景」との遭遇はぐっと増えました。
安月給という時点で横須賀基地での勤務という選択肢は、多くの人にとっては真っ先に消去されるものでしょう。心に残る、心を奪われるような瞬間や情景のコレクションだけでは、食べていけません。お金は現実問題です。私が悠長なことを言っていられたのは、夫の収入をあてにしていられる立場だったからです。
話が脱線してしまいましたが、皆様、Merry Christmas.

こういう人達を見ると日本人村の村民なのかなと思う

先日ベースのメインゲートである光景を見て、「この人達は日本人村の村民かもな」と思うことがありました。「日本の中のアメリカ」であるはずの米軍基地の中の濃厚な日本人村というトラップ。

My hanko



どんな光景だったかというと、外から歩いてきた二人の女性が憲兵のところまできて、ゲートを通過してベースに入るためにIDを見せようとしていたところ、自転車を引いた日本人男性従業員達の団体が、反対方向からやってきました。ちょうど帰宅ラッシュの時間帯だったのでしょう。
そしてその日本人男性達は自転車を引く速度を落とすことなく次々にゲートを通り過ぎて行きました。通り過ぎる際に自転車が柵の一部に引っかかってしまわぬよう、すっと持ち上げて皆さん出ていくのです。女性達がベースに入れるよう譲ってあげようとする人が一人もいないことに驚きました。
電車をはじめとする公共のスペースでは、大抵出よう/降りようとしている人達を優先的に進ませるのがマナーではありますし、自分が譲ってしまったばかりに後ろが詰まってしまうかもしれない、と気にかけていたのかもしれません。
だけど私はあまりにも当たり前のように日本人男性達がどんどん自転車を引いていく姿を見て複雑な気持ちになりました。これがアメリカ人男性やフィリピン人男性なら「どうぞ」と譲ってくれるか、あるいは譲ってくれるジェスチャーはなくとも、一旦止まってベースに入ろうとしている女性側の様子をうかがってくれます。ベースに入っているのが女性でなく、男性だったとしても譲り合いの気持ちのようなものを見せてくれます。
だけどこの日本人男性従業員達の団体には、そういう人が残念ながら一人もいませんでした。この様子を見ていた私は「この人達、日本人村の人達なのかなぁ」と思いました。

16時近くにメインゲートを通過して退勤できるコマンドってどこよ。相当早い時間から働いている人達でしょうね。でもあんなに早く退勤しているということは、どこぞのコマンドのように生活残業しなくて済むコマンドに所属している人達でしょう。そしてエレベーターのドアが開いたら我が先にと降りていくであろう人種。日常生活では夫に、そして基地に入れば女性であるというだけでアメリカ人男性やフィリピン人男性に、あたりまえのように何でも先に譲ってもらえることに慣れ過ぎてしまっている自分の方がずれているのかもしれません。

事務職・技術職(MLC)は安月給ながらも安定はしていますが、こういう人達とともに働くことになるんですよね。日本人村で過ごす8時間/日。仕事と割り切ればなんてことないのですが、私が働いていた職場は仕事はハードながらも笑いに絶えない職場で、それがどれほどありがたく、恵まれた環境だったのか今になってしみじみと実感しています。

会社でやってる? 印鑑の押し方マナー - 動画 - Yahoo!映像トピックス


ベースで働くとこういうことからも解放されるんだろうな、と思って入ってきたら、確かに捺印する機会はもうないにせよ、精神文化は引き継がれてしまっているため意味なし。
(印鑑、といえばピザを配達してくれた男の子を見て大急ぎで印鑑を取りに行った、今は亡き祖母をふと思い出しました)

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バイリンガルあるある


日本語しか話さない日本人の友人と話していると、こんな場面に遭遇します。

1.彼、彼女という代名詞を使うと話がこんがらがる

このツイートの彼はHeです。だから彼=He=面食いで知られている仲間 なんですね。だけど日本語しか話さない人と話していると「え?マリアさんの旦那さんのお母さんが美人ってこと?」って言われる。彼=ボーイフレンド、夫になっちゃう。
だからこういう誤解を避けるために、例えば発音を彼じゃなくて彼氏⤴、彼女なら彼女⤴」にすることもできるわけだけど、そういう日本語が苦手なんです。昭和生まれですから・・・。

【追記】代名詞のことで反応があったので、以下にフォルダから見つけ出したスクリーンショットを貼ります。安藤美姫さんに関するウェブニュースについたコメントか何かだったと思いますが、いつかこのバイリンガルあるあるで書こうと思って保存していたのを忘れていました。

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この「彼」なんですけど、多分ミキティーはHeという意味で使っていますよね。私はそう思いましたが、チャリキチさんにしてみれば彼=ボーイフレンドと受け止めたのかなと思いました。っていうか彼って言っただけでここまで言われなくちゃいけないと思うと、有名人って大変なのね。

英語のオリジナルの発音に限りなく忠実なカタカナ表記になぜかイラっとくる

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日本人相手でも、ついその単語本来のストレス(強く発音する部分)を置く場所を忠実に守ってしまい、その結果訂正あるいはバカにされてイラッとくる

多くの英単語が日本ではおかしな読み方で広まります。ストレスを置く場所が変えられちゃうんですよ。例えばsexless(セックスレス)。日本人ってセックスレスっていうじゃないですか。なぜそこにストレスを置くのかなと不思議になるのですが、まあメジャーなTV局のアナウンサーがそう発音しているのだから、単語が日本に入ってきた時点で日本人の耳になじみやすい発音に変えられてしまうのでしょう。
次のケースはマーク・ジェイコブス。

もうオチはわかったでしょう。デザインした商品だけでなく本人の美形っぷりも有名な彼ですが、彼の名前=ブランド名も日本では珍妙な読み方で広まりました。

Marc Jacobs @ SXSW 2017

彼の名前の正しい発音どおりにマーク・ジェイコブスと発音すると、日本語しか話さない人には「マリアさん、なまってる(笑)」と言われ、マーク・ジェイブスと訂正されます。
念のために言っておきますが、私はかぶれているわけではないため、日本語しか話さない人相手には普通に日本語風に英語を読みますよ。でも日本国内で通用する・広まっている読み方がわからない単語が結構あるのです。あまりTVを見ないので、そこらへんのアップデートが追い付いていないんですね。
ですからおどおどしながら英語のオリジナルに近い形で発音すると「なまってる」と突っ込まれるのですが、もういちいち説明する気にもなりません。

関連記事:外国人にとって紛らわしい日本語 - Inside the gate

 

横須賀中央ふらつ記(22)どぶ板に新しいお店ができました

ケバブ屋・アリババの店主が珍しくきちんとクックコート(しかもエジプトの国旗が刺繍されているもの)を着て店の前でにこにこしていたので、「何かのお祝いですか?」と聞いたら「今日はレーガンが帰ってきたんだ!」という返事がきました。

ああ、そういえばそうだわと思いだしつつ、帰ってくることができない人達もいるのだと改めて思いました。

今年の第七艦隊は、いったいどうしてしまったのでしょうか・・・。

ヨコリシャスの近況

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12月8日現在、在日米軍将兵の飲酒がベース内だけに限られているため、まだまだ閑散とした夜が続くどぶ板通りですが、アリババやヨコリシャスのように食べ物を提供するお店は売上に影響はなさそうですし、門限が01時から24時に繰り上がったことで、midnight snack(夜食)を買い求める米兵達でセブンイレブンがごった返す時間帯も、比例して早まっていることでしょう。
で、前からこれは気になっていたのですが、ヨコリシャスが通行人の目に留まるところに飾っている店長と舞の海さんのツーショット。

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私は基本的に有名人の画像やサインをこれみよがしに飾っている飲食店はスルーするので、ヨコリシャスもブリトー買って以来もう行っていません。例えば赤坂の韓国料理街で「〇〇(大人気の韓流スター)が来日するたびに訪れる店!」と派手に宣伝されていたら、引いてしまうのです。
といいつつ、こんな記事を書いていたらまたブリトー食べたくなってきました。

insidethegate.hatenablog.com

続きまして横須賀基地メインゲートを出て陸橋を越えてすぐのところにある老舗ダイナーハニービー

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外から覗いてみたら、なんと稲葉浩志さんをちょっと悪そうにした感じのイケメン調理師がいました。今度入って食べてみようという気になりました。タコスいってみよっか。

どぶ板に新しくできたお店

Grill&Cafe Alfredというお店です。この画像ではわかりにくいのですが、奥行きがあってブース席が並んでおり、もちろんカウンターもあります。

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どぶ板は「とにかく飲んで酔っ払いたい」という米兵のためのバーが多いのですが、このお店は外から見てみた感じだと、小綺麗なダイナーという雰囲気。どぶ板を散策して小腹が空いたら立ち寄るのにちょうどいいかもしれませんね。実際に入ってみたらまたレポートします。場所はBuffaloやGeorge'sがある通りです。

BuffaloやGeorge's関連記事:【どぶ板】バーによって集まる人種が違います - Inside the gate

その他

そういえば今日イオンで瀬川瑛子さんのミニライブがあるらしい。

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命くれない。あげない。明石家さんまさんが散々使い古したネタです。失礼いたしました。生瑛子にちょっと興味がある私ですが、仕事だから行けません。

 

愛され続けて50年の喫茶店へ行ってきた

そこには演出された昭和ではなく、本物の昭和の姿を見ることができました。

 

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行ってきたのは米が浜にあるテネシー。この記事を読んでから行ってみたいと思っていたのです。

まず驚いたのがゲームテーブル(テーブルゲーム?)が置いてあるの!テーブルにゲームが内蔵されているんだけど、わかりますかね。そしてあの懐かしの単純なインベーダーゲームのぴよーんぴよーんぴゅーんという音が聞こえてくるんだけど、それを楽しんでいるのが、おそらく青春時代もこのテーブルにお世話になったであろう年配の客達でした。

店内の雰囲気。

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もう営業を続けて50年になるそうですが、チェーン店がどんどん進出してくる中、昔のまま変わらずにいることがどれだけ難しいことか、想像もつきません。

私が座った席からは掃除用具一式見えました(苦笑)。今度は他の席に座ります。

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BGMはクラシックピアノでした。喫茶店のBGMはジャズが多いような気がしますが、私はクラシックピアノの方が落ち着いて好きなので、また来たいと思います。

共済病院のすぐ近くということで、病院に行く途中、帰る途中に立ち寄られるお客様もいらっしゃるとのことです。

【横須賀中央駅からのアクセス】(駅を背にして)米が浜入り口交差点まで歩いてきたら、交差点を共済病院の方に向かって歩いて5分くらいです。

◆関連ツイート

 

関連記事:昭和50年代生まれは演出されたレトロに戸惑う - Inside the gate

コンビニ惣菜のライン作業バイトで学んだこと 習慣が人を作る

 

コンビニのお惣菜包装ラインのバイト体験記 - Inside the gateという記事の続きです。

夏休みに2週間の短期バイトで、コンビニのお弁当・惣菜工場にもぐりこんだことがあります。そして2日で逃げ出しました。つらかった。やっぱり興味本位で潜り込む場所ではありませんよ。
私がこの2日間で学んだこと。それはここにいるおばさん達とうまくやっていくのはちょっと不幸くらいがいいのです。だってこの人達は他人が不幸だと安心できるのですから。 だけど「不幸なふり」なんてできないのです。ばれてしまうんですよ。
なぜなら幸せな人達が不幸なふりをしたところで、仕草や言動の端々に幸せな人ならではの習慣や心がけがにじみでてしまうのです。そしてそれは彼女達を苛立たせるのです。

http://www.flickr.com/photos/16877319@N07/3907220356

photo by Guwashi999


おばさんA:「ねえ、この間田中さん見かけたの・・・・I駅の近くで・・・」
おばさんB:「それで?」
おばさんA:「キャリーケース引いてたのよ。あんな暑い日に。それで大きなバッグも持ってた。あの人、もしかするとホームレスになっちゃったんじゃない?」

おばさんB:「ええ?そうなの?!」

こんな会話があちこちから聴こえて来るのです・・・。みんな人の不幸が嬉しくてしようがない。そして休憩時間になると、それぞれ皆食事を用意し、食後のお菓子を持ち寄ります。コンビニ惣菜バイトの現場の陰湿なおばさん社会をすいすい泳ぎたかったら、食後のお菓子は安さが命の大袋に限ります。「おかしのまちおか」などに行って買いましょう。間違えても茶屋のお菓子など出さないこと。確実にハブられるでしょう。


ほんと、コンビニ弁当・惣菜のライン作業は夏休みの短期バイトで留めておいた方がいいです。っていうか行くな。精神的にかなりきついです。時間の流れがあんなにも遅く感じられたのは、初めての経験でした。
単調作業の中に楽しみを見出し、創意工夫ができてしかも精神的に強い、あるいは相当鈍い人は大丈夫かもしれません。でもね、創意工夫しようという気持ちすら起きないと思いますよ。そのくらい鬱々としています。
どんどん便利になるコンビニエンスストアですが、そのビジネスを支えている最下層で働くことがいかに大変か身をもって知りました。たった二日間だけでしたけど、これを何年も続ける人はすごいと思います。特に夜勤。

夜勤を選ぶ人というのはやはりお金で色々苦労しているはずです。若干ではありますが、日勤よりも時給がよいので。
だけどお金に苦労する理由は、金切り声で怒鳴り続ける彼女達にもあると思いました。日々の習慣が人を作る、ということを目の当たりにしましたよ。幸せになる人の考え方、どんどん不幸になる人の考え方って絶対にあると思います。

 すぐ怒鳴ったり、負の要素しか含まない言葉を吐き続ける。人を見る時の目つき・・・・。
彼女達も最初からあんな風にぎすぎすしていなかったと思うのです。おそらく彼女達が育った環境も関係しているのでしょう。それにしてもあの人達はなんであんなにきついの?あの金切り声・・・もう二度と聞きたくないよー。彼女達にうまく取り入って可愛がられている世渡り上手でーす(でした)という方がこの記事を読んでいらっしゃったら是非コメント欄から声をお聞かせください(コメントは承認後公開となります)。

とにかく希望とかそういう明るいものがいっさいない環境。桐野夏生さん、あの世界の鬱々とした雰囲気をよく書ききったよなぁ。この小説に出てくる四人の女性達の一人だけが、お金がないゆえにお金に支配され続けていた人生から飛び出すことができた。OUT。その後彼女はどうなったのでしょう。

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