Inside the gate

米海軍横須賀基地でお仕事をしたいと思っている人達のためのサバイバルガイド。情報が古いということが玉に傷です。英語学習や異文化に関するエッセイも書いています。

ベースという狭い世界。日本人が悪いことをすると他の人種以上に目立ちます (2)


「ベースという狭い世界。日本人が悪いことをすると他の人種以上に目立ちます」 

 
という記事の続きです。


「あれ・・・この名前は確か・・・」

意地でも日本語を喋ろうとしないこの女の子が、一ヶ月前にTrickyなやり方で100ドル得した日本人の女の子であることを、私はすぐに思い出しました。

ほほぉ・・・・。いい度胸してるわね。

「少々お待ちくださいませ」

そういって、100ドル用意しました。
20ドル札を5枚、これでもかというくらいゆっくりと目の前で数えて見せました。意地でも日本語で喋らない子ですから、私も英語で対応しました。

" 20, 40, 60, 80....and $100.00. Here you go. You don't get lucky every time you exchange here, young lady."

「20、40、60、80・・・そして100ドルでございます。ここで両替する度に(あのような)ラッキーなことがあるとは限りませんよ」

 
私がそういった瞬間の、この女の子の表情がいまだに忘れられません。さすがに自分の名前がスタッフの間で共有されてしまっていることが怖くなったのでしょう。
耳まで真っ赤にして、40ドルを叩きつけるように窓口に置くと、100ドルは受け取らずに去っていきました(笑)。我ながら意地悪いな。っていうか本当に反省していたら100ドル置いていくよね。
翌日セシルと交代の時に、その40ドルを渡しました。

「はい、セシル。あのお客から取り返したよ」

目を真ん丸くして驚くセシル。

「あなたいったい何をやったの?」

「夜道に気をつけてくださいね、って言っただけ」

「ヨミチ?」

「うん。夜一人で歩く時は気をつけてくださいねっていう意味」

"You're a badass!!!!!!!"

"Bwahahahahaha!!!!!  We won!!!!!"

詳細はセシルには内緒にしました。
この一件以来、この客を両替所で見かけることはなくなりました。Honchで一回見かけましたね。バーで働いてました。入っていってカウンターに陣取ったらただ酒飲めたかもしれません。でもそこまでサドじゃありませんよ。若い女の子をいじめるもんじゃありません。