Inside the gate

米海軍横須賀基地でお仕事をしたいと思っている人達のためのサバイバルガイド。情報が古いということが玉に傷です。英語学習や異文化に関するエッセイも書いています。

より適格な一般応募者よりも、米軍の家族が優先的に採用されることによる弊害


ベースで働き始めてしばらく経つと気づくのです。
「ここは楽園ではない。現実の世界であることに変わりはないのだ」と。

米軍基地で働くということ=インターナショナルな環境で働けて毎日楽しい!と思ったら大間違いです。オフベースの日系企業同様に人間関係では苦労します。これはベースの外であろうが中であろうが、人間が生息する限り続く問題ですから、割り切っていきましょう。

Military Spouse Preference

オンベース(基地の中)特有の人間関係の難しさがあるのですが、その理由の一つに

Military Spouse Preference があげられます。

Tomb of the Unknown Soldiers

Military Spouse Preferenceはどういうことかというと、一つの空席に複数の応募者がいた場合、米軍兵士の配偶者が優先的に採用されますよ、というルール。
NAF(アメリカ政府による雇用)向けの空席に以下の三人が応募したとしましょう。

1.米軍兵士の妻(アメリカ人)
2.日本人と結婚しているアメリカ人の民間人
3.米軍兵士の妻(日本人)


この場合、採用における優先順位は1-3-2となります。

2.のアメリカ人(民間人)が面接の印象からして人柄もよく、応募書類の内容からして素晴らしく、もっともそのポジションに適格であるとします。
1.のアメリカ人妻は面接では隠し通せたけど人格が破綻していたり、あるいは私生活で問題を抱えているとします。(アル中など)
3.の日本人妻は、面接の印象は悪くはないけど、その職種に必要とされるレベルの英語が話せるという最低限の要求を満たしていない。

こんな場合でも優秀なアメリカ人の民間人は、Military spouse(米軍兵士の配偶者)ではないというだけで、真っ先に消去法で落とされてしまうのです。この状況を「不公平だし、米兵の配偶者であるというだけで、より適格な応募者よりも自分が採用されることに対して、なんだか申し訳なく思う」という感覚を持ったネイビー・ワイフもいます。

手ごわい、面倒くさいネイビー・ワイフを同僚に持つということ

よってこの配偶者優先制度のせいで、大変なことになっている現場もあります。なぜならとんでもない配偶者が大勢いるから。
残念ながらそういう人達の尻拭いをさせられることも、ベースで働くということの一部なのです。それは「お金をもらいながら留学しているようなもの」とも違います。
留学して大学に通っていれば、あなたはそこで専門的なことを学べるわけです。ベース(在日米軍基地)で学べるのは、少々の英語とヒューマン・スキルですからね(笑)。

まあ色々苦労はありましたけど、日系企業よりはいいですよ。バレンタインデーも関係ないし、有給をとった翌日に「お休みをとらせていただいてありがとうございました」と言ってお菓子を配る必要もない世界でしたから・・・・。そこらへんがドライなのはありがたかった。

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