Inside the gate

米海軍横須賀基地でお仕事をしたいと思っている人達のためのサバイバルガイド。情報が古いということが玉に傷です。英語学習や異文化に関するエッセイも書いています。

「いい男はいい女のもの」それは日本もアメリカも同じ


私がベースで勤務していた時、とてもセクシーなボスに恵まれた時期がありました。

「新しいボスが決まったってさ」

そんなニュースが全館を巡るには、半日あれば十分の施設でした。

「年齢とか人種はわからない。わかっているのは名前がライアンってことだけ」

「へえ・・・白人っぽいね」

そんなやりとりが従業員達の間で交わされました。そしてライアンが初出勤した日、そのポジションに就くにはあまりにも若すぎるように見えたため、相当やり手なのだろうなというのが最初に受けた印象でした。そして想像通り、白人のボスでした。

http://www.flickr.com/photos/89228431@N06/11220929004

photo by reynermedia (本人ではありませんが、こんな感じの男性でした)

ライアンは母国で修士号をとった後、サンディエゴで米軍関係の仕事を得て、奥様(米軍関係者)の異動に伴い東海岸に転居。そしてその後奥様の駐屯に伴って来日しました。そういうわけで日本に関する知識はかなりある方だったようですが、私達はそれを知りませんでした。

カリスマ性のある男性

長身でハンサムであったことも彼の魅力の一つでしたが、ライアンを他の男性達と差別化していたのは、マインドゲームにおいて圧倒的に有利に立つ方法を知っていたということでした。自分に自信もあったのでしょうね。かといって威圧的なのではなく、従業員を尊重して接してくれました。
ある日私がある場所の予約の電話を受け付けた時のことでした。その場所は私達を通じて予約すべき場所なのかわからなかったため、ライアンに電話をして指示を仰ぐことにしたのです。
ライアンが着任してからまだ間もなかったため、「マリアです」と言って電話をしたところで名前と顔が一致しないだろうなと思い「○Fの両替所を担当しているマリアです」と伝えるとこんな返事が返ってきました。

「ああ、今しっかり君の事をカメラでチェックしていたところだよ」


私は自分が座っている場所に隠しカメラがあることをすっかり忘れていて、どきっとしました。そして私は振り返ってカメラを見上げ、手を振りました。するとライアンは「ふざけてないで早く話しなさい!」と言って笑いました。
ライアンはこういう風に、通常業務の中のやりとりにおいてジョークをまじえ、従業員に「ここで働くことを楽しんでね」と伝えることを心がけているような人でした。

素晴らしいicebreakerだけど、仕事には厳しい

ある日廊下を歩いていて、前からライアンが歩いてきたのでHelloと挨拶をしました。すると確かにあちらには聞こえているはずだし、目もあっているのに、何も返してこないのです。
え?もしかしてしかと?と思った瞬間、なんとすれ違いざまに「押忍」と言って両肘を脇に引き寄せるポーズをとりました。しかも威勢よく「押忍」というのではなく、とても静かにいうものだからそれがまたとても面白かったのです。こんな風に、ライアンは素晴らしいicebreakerでもありましたが、仕事にはとても厳しい人で従業員と馴れ合うことはありませんでした。
だけど時々「へえ、ライアンでもこんな言葉を使うんだ・・・」と思うような、くだけた、不適切ぎりぎりのような話し方をあえてしているような部分があって、そういう言葉遊びもセクシーだなぁと思ったものです。自分に自信があるからこそああいう話し方ができる。普段がきちんとしている自分とのギャップも全て計算済みってことですよ。

そして・・・・彼はなんとFlirtの達人でもありました。
Flirtって何?→ 「Flirtはライトに、楽しい範囲にとどめよう - Inside the gate


"It's just flirting. I love my wife."という姿勢を崩さない男。たとえ浮気したとしても、大切な本妻を傷つけないために、絶対にバレないような相手を選んだはずです・・・。サイコ・ビッチ系に手を出して痛い思いをするような馬鹿ではない。本妻にばれてしまうような脇の甘い男だったら、彼の若さであんなポジションにはつけなかったはずですから。

で、ライアンの奥さんはいい女なのかどうかってことなんですけど、残念ながらお会いしたことがありません。多分いい女でしょう。奥様はフィリピーナっていうオチの可能性についても考えましたが、ライアンはどう見てもフィリピーナを好む白人には見えません。

How to Flirt: The Beginner's Field Guide to Seduction (Become a Master of Communication, Influence, and Leadership Book 2) (English Edition)

 いい男はやはり危険だった。「尊敬できる上司」で終わるわけがない - Inside the gateに続く

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