Inside the gate

米海軍横須賀基地でお仕事をしたいと思っている人達のためのサバイバルガイド。情報が古いということが玉に傷です。英語学習や異文化に関するエッセイも書いています。

「私はどちらかといえばまだ新人といえるでしょう?」と言って何度も同じ事を聞いてくるアメリカ人

 
メンヘラアメリカンDさんのお話です。

「処理を間違えたら色々と面倒だから」と保身のために質問ばかりする彼女。自分の仕事を中断してフォローに入る人間のことはこれっぽっちも考えていない

Dさんはとにかく質問の多い人でした。仕事熱心なのではありません。保身のためです。ようやく手に入れたSOFAのステイタス(様々な福利厚生や諸手当の点で恵まれている)を手放したくないから必死なのはわかります。
だけど一度SOFAになったらよほどのことがない限り、その資格を奪われることはなさそうでした。ですからDさんのようにあまり賢くなくて仕事のパフォーマンスに対する評価が悪いからといって、解雇になるといったことはないのです。

だけど彼女はいつもとてもびくびくしていました。そして少しイレギュラーな処理にあたってしまうとパニックに陥り、同じ時間帯に他の場所で勤務している同僚、あるいはマネジメントに電話して自分のところまで呼び出して質問をするのです。
呼び出された側にしてみれば「こんなことでいちいち呼び出されたのか・・・・」というようなことで、同僚はDさんの質問に呆れながら答え、自分の担当の場所に帰ると会計を待つ客の長い列ができているという始末。そして「お待たせして申し訳ありませんでした」と謝るのはDさんをサポートしたその同僚達なのです。

It's always about her. 自分のことばーっかり

http://www.flickr.com/photos/63614902@N00/1355969561

photo by Chapendra

自分がちょっと考えればわかることを、自分で考えもせずノートを見返しもせず、すぐに人に泣きつくことによって周囲にこういう迷惑がかかるのだということを想像する力が、Dさんには欠如していました。
私が「もうちょっとさ、自分で考えてそれでもわからないことを人に聞けば?」というとDさんは決まってこういいました。

"I just want to make sure I'm doing it right."
「自分が正しく処理できているか確かめたいだけ」


たまにならいいけれど、これがほぼ毎回ですよ・・・。ちなみに正しく処理することにこだわる理由は、Dさんが完璧主義だからであはりません。ミスして評価が下がることが何よりも怖いのです。Dさんにしてみれば、同僚なんて自分が安定した仕事を維持し続けられるようサポートするための存在でしかないのでしょう。

すべては自分のために。
It's always about her.

(本人は気づいていない)

とにかく自己中心的ということです。

だけど従業員はお客のために働いているのです。Dさんの生活を支えるために働いているわけではないのです。

「それ、確か以前も教えたよね」というとDさんから返ってくる言葉

他の従業員達が「それって前に教えたよね」というと決まって返ってくる言葉がありました。

"Well, I'm fairly new."「私はまだ結構新しい方でしょ」

"Everyone learns differently."「覚え方は人それぞれでしょ」と言い放った時といい(関連記事:頭が悪い人の最大の問題点は、日米というか世界共通なのだと思う - Inside the gate)、この人は自分が覚えるのが異常に遅いということに対する自覚がまったくないのだな、と思いました。
その頃のDさんは勤務し始めて7ヶ月が経とうとしていました。確かにfairly newといえるのですが、Dさんは何が問題なのかをわかっていませんでした。

同じ事を何度も質問する
ちょっと考えればすぐわかるような常識的なことを質問する

自分のノートを見返すよりは、人に聞くほうが簡単というのはわかりますし、時間がない時はそれでいいと思います。だけどDさんの場合は四六時中こんな感じでした。
こうしてだんだんとDさんに対する周囲の人間達の忍耐力が底をつきかけて来た頃、彼女がいつものようにしようもないことを私に質問してきました。
「他の人達よりもあなたに質問しやすいの」という彼女に、はっきりとこうメッセージで伝えました。

★長文になりましたので、CMを挟みます


D, one request from me since I didn't have time to talk to you tonight.
Please take notes on what I taught you tonight  before you forget it. When I was still new, I didn't want to excuse myself by saying "I'm fairly new."
What I did instead was taking notes on things I learned each day and it worked. Hope that will help you too.

「D、今夜はあなたと話す時間がなかったから、こうしてお願いすることにしました。
今夜私が教えたことは忘れる前にメモしてください。私が新人の頃は『まだ結構新しい方だから』ということで言い訳はしたくありませんでした。
ではその代わりに何をやったかと言うと、日々習ったことをメモして、そしてそうすることでうまくやれていました。メモをとるということがあなたにも役立ちますように」


Dは今まで自分が「一番質問しやすい」=「どうせマリアなら怒らないし、いつでも優しく接してくれる」と依存・あるいは馬鹿にしていた私からいきなりはっきりとこういわれた事で、さすがに焦ったようです。その証拠にこんな返事が来ました。

I will make sure to take notes for now on. I apologize, I really have a bad memory sometimes and it got busy tonight so I was pressured to get it done and wanted to make sure I did it right without any mistakes.
Once again, I am sorry for all the trouble and being annoying and using excuses. I hope you guys still like having me as a coworker and do not dislike me.

「これからはメモをとるようにするわ。(多分for now on ではなく、from now onといいたかったような気がします。文脈としてはそっちの方があってますよね)
謝るわ。時々記憶力がすごく悪くなることがあって(いつものことだろうが・・・)、特に今夜は忙しくなったからきちんと処理をしようというプレッシャーを感じていたのと、ミスをしないようにしたかったの。
もう一度いうわ、迷惑をかけたり鬱陶しかったり、言い訳をしたりしてすみません。私が同僚であることをあなた達が今でも楽しんで、私のことを嫌っていませんように」

By the way you're right about everything about me using the I am new card(※) as an excuse. That was wrong of me. I should always have notes with me written down just in case I do not know something.
「ところで『新人カード』()を使っていた私に対するあらゆることに関してあなたは正しいわ。私は間違っていた。自分が何かわからないことがあった場合を考えて、メモ書きは常に持つようにするわ」



※○○カード:日本語で言うと切り札でしょうか。Dさんが使ったthe I am new cardは直訳すれば「"私は新人ですから"カード」。まあ直訳も何もないというか、読んで字のごとくってやつですね。
また映画で白人俳優が演じている役柄が、黒人俳優が演じている役柄に向かって"Don't play the race card against me."と言い放つシーンなどが見られますよね。

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(ヨガのインストラクターが強烈過ぎるw)

「人種カードを俺に向かって使うなよ」=被差別人種であることを切り札にしてつけこむなよ」ということですが、英語において○○カードはこんな風に使われます、ということで記事を締めくくりたいと思います。


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