Inside the gate

米海軍横須賀基地でお仕事をしたいと思っている人達のためのサバイバルガイド。情報が古いということが玉に傷です。英語学習や異文化に関するエッセイも書いています。

セカンドレイプってこういうことなのか(「デスパレートな妻たち」より)


レイプの被害者の気持ち、特に身近にいる大人から性的虐待を受けた人の気持ちは、同じ被害にあった人じゃないと絶対にわかりません。
性的虐待によって負った身体的・精神的な傷をえぐるセカンドレイプってこういうことなのか、と「デスパレートな妻たち」の動画を見ていて思いました。
被害者は、主役級の主婦四人の中の、元モデルでしかも玉の輿に乗ったガブリエル・ソリス。

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彼女がレイプされたのは15歳の時で、相手は継父でした。母親に自分がされていることを言い出せなかったガブリエル。彼女の心と身体に傷を残したその継父は、のうのうと再婚していました。
そしてその再婚相手であるマリアに「知っておいた方がよいこと」として、自分が性的虐待を受けていたことを伝えたら・・・。

「嘘つき!あなたはその作り話を好きなだけ悲惨なものにするといいわ!」と罵られました。ただし自分の娘が「私も同じ目にあっている」というのを聞いて、自分の夫が性的虐待者であることをマリアは認めざるをえなくなるのです。

過去と向き合う1:母親にすら、母親にだからこそ打ち明けられなかったことを相談した教師に対する失望と怒り

ガブリエルのセラピストは彼女にこうアドバイスしました。
「継父の墓に行きなさい。そしてその墓に向かって自分が感じていたことを話しなさい」(継父は本当はまだ生きているけれど、死んだというデマを自分で流したらしい)

セラピストの言うとおりにしようと故郷を訪れたガブリエル。そして母校にも立ち寄り、自分の教師と久しぶりに対面することになりました。

虐待されていることを母親にいえなかったガブリエルが頼ったのがこの教師でしたが、なんとこの教師は当時15歳だったガブリエルに「嘘つき」「自分を恥じるべき」と言ったのです。
派手な見た目や普段の行動のせいで「作り話でしょう」と判断されてしまったガブリエルですが、この教師にとって、ガブリエルのような生徒は好きになれないタイプだったのでしょうね。教師としてというより、同じ女として好きになれなかったんじゃないかなぁ。
そしてこうして二人が再会したわけですが、ガブリエルが「あの時ここでした会話を覚えていますか?」と聞くと、この教師は「生徒なんて大勢いたから覚えていない」と逃げようとしました。
そこを逃さずに、あの時どれだけ自分が傷ついたか、すがりたかった大人に失望したのかを語るシーン。
ドラマだからセリフとしてまとまっていますが、これ(過去と向き合い、乗り越えていくこと)を実際にやろうとすると、こんな風にきちんと話せないんじゃないかなぁと思いました。
興奮しすぎて過呼吸になるかもしれないし、そもそも自分をそこまで傷つけた大人を目の前にしたら、ありとあらゆる感情がせり上がってきて、言語化できないでしょう。
それにしても、胸にクロスを下げているから聖職者、聖職者だから人間として立派、とは限らないものですねぇ・・・。

過去と向き合う2:自分を虐待した継父との再会


(デスパ妻は女性が銃を使うシーンが多いよね・・・・)  

自分が死んだというデマを流し、別の名前で新しい人生を送ろうとしていた、ガブリエルの継父。やつをおびき出してついに対面する時がやってきました。
ここでもやはり、虐待者に対する怒りがセリフとしてきれいにまとまっているんですよね。ソープオペラだから当然なんですけど。
虐待者との対峙において、銃の引き金を引きたくなってもおかしくないようなことを言われているガブリエル。目の前には撃ち殺されてもしようがないような継父。だけどこんなやつを撃ち殺して犯罪者になるのも嫌ですよね。


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デスパレートな妻たち シーズン8 (字幕版)