Inside the gate

米海軍横須賀基地でお仕事をしたいと思っている人達のためのサバイバルガイド。情報が古いということが玉に傷です。英語学習や異文化に関するエッセイも書いています。

アメリカ人の強烈なかまってちゃんに学んだこと (2) 


アメリカ人の強烈なかまってちゃん・Dさんに学んだこと。それは配偶者はちゃんと愛情表現をしてあげましょうねということです。特にアメリカ人女性相手にはちょっと大げさなくらいでちょうどいいのではないでしょうか。
そうじゃないと愛情と関心に飢えた女性は、その供給源を家庭以外・・・そう、このシリーズ(1)でも書いたように職場に求めるからです。

"He doesn't make me feel beautiful." お洒落をしても、綺麗にしても褒めてくれない夫

http://www.flickr.com/photos/56611644@N00/5144330615

photo by Shandi-lee


Dさんの不満は彼女がドレスアップしたりきちんとメイクしても、旦那さんが喜んでくれないことでした。むしろ「メイクなんてしない方が可愛いのに」と言ってくれるくらいなのです。
私は「メイクしなくても可愛いなんて最高の賛辞じゃない!」と言いましたが、彼女は自分が気合を入れた時は「頑張ったね」と認めて欲しいのです。だから私はこういいました。

「あなたの旦那さんは、きっとこれ以上あなたが注目を浴びるのが嫌なのよ。正直に言うけど、あなたの旦那さんはあなたと自分と外見の差の開きが大きくなることが怖いの」

もし旦那さんが外見の差を気にしなくてすむほど自信を持てる何か(経済力)などがあれば別ですが、明らかにモテとは程遠い人生を歩んできたであろうと思われる外見の旦那さんが、一緒に外を歩くたびに妻に向けられる視線を感じれば、自分との外見の不釣合いを直視させられることになります。
もしも旦那さんが自分との外見との釣り合いなど気にせず「いいだろ。俺って白人でブロンドの可愛い妻がいるんだぜ。さあ見たまえ!」と威張れるおめでたい男性であれば、Dさん夫婦はもっと幸せだったことでしょう。こういう鈍感力みたいなものは、やはりたくましく生きていくために必須だと思います。

(このくらいで美女かどうかというと、奥様の母国・ロシアにいけばもっとすごいのがごろごろいそう。でも「金髪女性」よりは「金髪美女」の方が箔がつきますからね)

居心地が「家<<<職場」の結果、家よりも職場にいる時間の方が長くなったDさん

ある晩のことです。私が両替所に座っていると、既に退勤しているはずのDさんがほろ酔い加減で嬉しそうに窓口にやってきました。おそらく仕事の後にHonchで飲んでいたのでしょう。
ヘアスタイルもメイクもいつもと違い、頭にはおそらくネイビーエクスチェンジで買ったと思われる安っぽいティアラが載っていました。
私は彼女のニーズをすぐに察し、彼女が欲している褒め言葉をあげました。すると彼女はすぐに気が済んだ・・・と思ったら、まだ褒められたりないらしく、施設内の他の場所へ向かって歩いていきました。
それから1時間ほどし、Dさんが向かったであろう場所に私が行くと、その晩当番になっていたフィリピン人男性のスタッフがこういいました。


「さっきDが顔出しに来たよ。ティアラ載せて・・・・メイクどう?ヘアはどう?似合ってる?って・・・こっちは働いているのにそれどころじゃないよ。Dはほんと空気読めないよ」

「ちゃんと褒めてあげた?」

 

「ううん。『まだいたの?』って言ってやった。だってあの子5時で退勤してるはずだろ?」


まだいたの?と言われ、アップダウンの激しいDのテンションは急降下したと思いました。ところが急降下しなかったそうです。なぜなら私の褒め言葉の効力がまだ切れていなかったから。

「ティアラが頭から落ちないように、お客の前をゆっくり歩いてた。もうその姿が面白いのなんのって。俺思うんだけど、多分家で旦那さんから『綺麗だよ』とか褒められてないんじゃないかなぁ。だからこうやって、職場で人の関心を引こうとするんだよ」

こうして陰で呆れられていることも知らず、彼女のattention seekingはエスカレートしていくのです。旦那さんが家でちゃんと褒めてくれていたら、彼女は退勤後に職場に戻ってきて/残ってまで褒め言葉を要求しないのです。

そんなDさんに私はこんな皮肉を言ったことがあります。

「ここで働いているっていうより、もう住んでるって感じだよね」

皮肉が通じませんでした。

関連記事