Inside the gate

米海軍横須賀基地でお仕事をしたいと思っている人達のためのサバイバルガイド。情報が古いということが玉に傷です。英語学習や異文化に関するエッセイも書いています。

「クラスがある人」ってどんな人?

"She/He has class."という褒め言葉をよく耳にしませんか?
その度に私は、その人が属する社会的な階級の高低だけでは語れないものを含めたものが"class"なのだろうと思っていましたが、クラスがある人ってこういう人なんだなぁという例を見つけました。
CBSのThe Talkという番組があります。この番組のコメンテーターの一人であるSheryl Underwoodさんこそが、私が「クラスがある」と感じた人。
下に貼り付けた部分はクリスチャン向けとなっていますので、おそらく番組のコンセプトそのものが保守的且つ健全かと思われます。

 

wikipediaによりますとコメンテーター達が「母親の視点」で、最近話題に上っていることに対して議論する番組だそうなのですが、フェイスブックでこんなエピソードを発見しました。

'Bruised but Not Broken' by Sheryl Underwood #Powerful

If you've ever had someone speak disparagingly or criticize you, you know how disappointing it can be. However, as Christians, it's important for us to keep our peace.Sheryl Underwood is spot on as she shares how she turned a negative experience, she had many years prior with a group of colleagues, into a positive.Listen, learn, and live the abundant life!!! #PerfectPeace

Posted by Bishop E.J. Freeman on 2014年9月19日

1990年代にSheryl Underwoodさん(動画中で話している黒人女性)がThe Queens of Comedyという番組への出演をオファーされたことがあったそうです。その時は申し出を辞退したそうなのですが、クイーンの一人だったMo'Niqueの女優としてのキャリアが開花して、彼女のポジションが空いたところで、再びSherylさんにオファーがあったそうです。

そこでSherylさんは、今度こそそのオファーを受けようと、プロデューサーや共演することになるであろう出演者達の電話会議に参加することにしました。やる気を見せるために、まずは時間をしっかり守ろうと、会議開始時間よりも少し早く電話したそうです。

自分のことを共演者達がどう思っているのか聞いてしまった

会議開始まで時間がある場合、たいていのTV会議なら「主催者の準備が整い次第開始いたします」などのガイダンスが流れるものですが、Sherylさんの場合はなんと会議開始前の雑談が全て聴こえてしまったのです。
そこでは共演/競演することになる予定だったローラ・ヘイズ、アデレ・ギブンス、ソモーアがSherylさんの外見や実力についてああでもないこうでもないと言っていたのです。
その話を聞いてSherylさんはあまりにも驚き、そして傷つき、自分の回線のミュートを解除して「全部聞いてるわよ!」ということすら忘れてしまったのだそうです。そして固まったまま彼女達の話を聞き「他人が自分のことをどう思っているのか、ということを聞く機会は滅多にないから」と言ってメモを取り始めました。

怒りや復讐心を昇華させたSheryl Underwoodさん

結局このオファーは、電話会議で聞いてしまったことには一言触れず、こういって断ったそうです。

「私は馴染めなさそうだから、お断りしましが、他の出演者の方々の今後のご健闘をお祈りしています」

そしてその後、TV会議で本人に全て聞かれているとも知らず激しくディスった女性達全員と共演、または顔合わせしたSherylさん。その時も本人達にはTV会議で聞いたことは何もいわなかったそうです。 
惚れてまうやろ!!こういうところにclass=品格を感じました。私にはこれはぜーったい無理!これを切り札にして嫌味をたらたらいってしまいそうです。

"I was bruised, but I was not broken."

「私は傷ついたけど、壊れなかった(なんとか踏ん張った)」

といったSherylさんは、こう続けています。

「彼女達が私に関して意見する権利があることは理解したうえで、自分が聞いてしまったことはよりよい人間になるために受け入れることにしたわ。なんで今こんなことを言っているかわかる?
なぜならよりよい人間になれたことで、私は今やっとこうして自分がいるべき場所にいられるのよ」

あの時の試練があったからこその今の自分、というわけです。これはクリスチャンじゃなくても心に響くというか、ためになる話だなぁと思いました。負のエネルギーをパワーに昇華させて飛翔していくといえば、はあちゅう氏も著書に書かれていましたね(←管理人のサブブログに飛びます)。

「いつかは読まなくてはいけないと思いつつ、開くたびに眠りに落ちてしまいそう - Inside the gate」という記事で書いたように、YOSHIKI氏もアメリカで活動する限り、その国の文化を理解するためにまずは聖書を読んだといっていますので、ほんとそろそろ私も聖書を読んでみようかなぁと思います。