Inside the gate

米海軍横須賀基地でお仕事をしたいと思っている人達のためのサバイバルガイド。情報が古いということが玉に傷です。英語学習や異文化に関するエッセイも書いています。

横須賀基地周辺をユニフォームでうろうろしている兵士達って何やってるの?


下の画像だとぼやけていてよく見えないと思いますが、たむろしている兵士達が見えますよね。彼らはショア・パトロール(shore patrol. 略してSPと呼ばれることが多い)と呼ばれる兵士達です。

f:id:usmilitarybase:20150625145255j:plain

読んで字のごとく、陸上パトロール

たむろしているだけのように見えますが、一応仕事中です。現在横須賀基地では、ベースで暮らすactive duty(現役)の軍人達には門限があります。その門限が午前一時のため、ゲートへの駆け込みが予想される午前十二時半くらいになると、こうしてゲート付近で「門限が迫っているから早く戻るように」と声をかけるのが彼らの仕事でもあります。それまではHonch(どぶ板)周辺を巡回しています。

だけどゲートの外は日本の国土です。こういう日本人を見つけたら、米軍所属であるSPはどうするのでしょうか?

f:id:usmilitarybase:20150625145318j:plain

米兵達の行動に目を光らせることが彼らの仕事なので、別に日本人の酔っ払いが凍死しようと知ったこっちゃないのかもしれませんが、私が見かけた時はやはり"Are you ok, sir?"と言ってぽんぽん、と肩の辺りを叩いて声をかけていました。

だけどこのSP達は、ベースの従業員達やどぶ板のバーの店員達からはあまりよい印象がありません。税金泥棒に見えるのです。

パトロールというよりは、時間が過ぎるのを待っているだけ

例えばパトロール・監視と称して、バーに入り浸る(※この記事を書いた頃はまだ彼らがバーに入ることが許されていましたが、2016年6月現在、SPがバーに入ることは乱闘仲裁といった緊急事態以外は禁止されています)。もちろん飲酒はしませんが、そこでずっと映画を見ていたりするそうです。寒い冬はこういうことをするSPが増えるとのこと。そりゃ寒空の下をパトロールしていても、暖かい店内で映画を見ていても、同じ給与が支払われるならば、映画を見ていたいでしょうね。

メインゲートのすぐ近くにある通称Aクラと呼ばれるクラブ・アライアンスでも何箇所かTVが設置されていますが、そこに入り浸っているSPも多いそうです。働け~~~。
こんな風に全体的にだる~い感じだから、たまにきちんと仕事をするSPがいるととても目立つというのも事実です。

セキュリティとの違い

セキュリティは拳銃、警棒、無線を所持していますが、SPが所持しているのは、おそらく無線のみ。よってpay grade(給与等級)も違うでしょう。「酒で人生を棒に振る米兵 - Inside the gate」という記事で書いた騒ぎがあそこまで大きくなってしまったのは、SPがその場にいながら知らん顔をしていたからということが原因でした。
ちなみにその場にいたSP達は全員呼び出しを喰らってかなり絞られたそうです。この時だけではありません。彼らはゆる~く働いて、何か起きても「どうせ従業員がセキュリティに連絡するだろう」と傍観。もう一度言います。働け~。

 
関連記事