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Inside the gate

米海軍横須賀基地でお仕事をしたいと思っている人達のためのサバイバルガイド。情報が古いということが玉に傷です。英語学習や異文化に関するエッセイも書いています。

頭が悪い人の最大の問題点は、日米というか世界共通なのだと思う(2)



仕事を覚えるのが遅いというか、要領が悪いというか、それ以前に何か問題がある人に仕事を教えるのは多大な忍耐力とそして深い理解を要します。

頭が悪い人の最大の問題点は、日米というか世界共通なのだと思う - Inside the gate

 

上記の記事に登場したアメリカ人女性のかまってちゃんDさんは、気分のアップダウンの激しさという問題も抱えていました。

何でも極端なアメリカ。双極性障害はもはや双極ではなく四極? - Inside the gate

 

そのアップダウンの激しさから、客、同僚関わらず誰に対してもすぐに顔や態度に出してしまうところがありました。ですから客からのformal complaint(自身の身元を明らかにした上での正式な苦情)も絶えませんでした。それでも切られないってのがNAF(アメリカ政府雇用)の強さかとも思いましたけどね。
そんなDさんですが、その性格のせいである日同僚と衝突してしまいました。皆は「またか」という感じでしたが、この日はちょっとひどかったのです。
翌日彼女は自分がいかに反省しているのか、いつものように私に話してきました。いつも反省ばかりで改善は見られないことから、私ははっきりこういってみました。

「あなたのその問題が、脳の障害ならば私達はあなたを責めることはできない。だってあなたの意思とは無関係に、ああいう状態になってしまうのだから、専門家の治療が必要でしょう。だけど人間性の問題ならば、あなたが自分で頑張るしかない」

するとDさんはこういいました。

「障害ではないわ。人間性の問題で、私が努力をして向き合わなくてはいけないことってわかっている。自分をコントロールできるのは、自分しかいないから。すぐ顔や態度に出してしまう・・・私のこの繊細さをなんとかしないといけないって自分でもわかっている」


http://www.flickr.com/photos/17456875@N00/1023015396

photo by jannemei

 

え?

今、繊細って言った?!


「あのさ(半笑)、繊細って人から言ってもらう言葉だよ。自分で自分を繊細って言う時点でもはや繊細じゃないよ」


「(Dさん、現実を受け入れられずに一瞬真っ青になるも、取り直して続ける)でももっと上のポジションにつくには、この繊細さをなんとかしなくちゃいけないの。誰がこんな繊細な人間を幹部にしたいと思う?」


「(いや、だから繊細なんじゃなくってただの我侭なんだってば)・・・・・・・・・・・」


え?今もっと上のポジションにつきたいって言った?
私が馬鹿という時、学校のお勉強ができないとかそういうことではなく、このDさんのようなおめでたさというかたくましさを指します。馬鹿の純度が高い。だからこそ周囲にいる人間は疲れるのです。

 

現実が受け入れられない

ある日私が座ってランチをとっていると、いつものように「休憩中にごめんね。向かいに座ってちょっと話してもいい?」と言ってきました。
どうせ愚痴をはじめとする、聞かされている側の気持ちをこれっぽっちも考えない内容に決まっています。少なくともミールブレイク中に聞いて気分転換になるような話を彼女がしたことなど一度もありません。
「5分間だけならいいよ」とはっきりと伝えると、少し残念そうな顔をしましたが、5分で話を切り上げて立ち去ってくれたためしはありません。私はいつだって無料カウンセラー。

http://www.flickr.com/photos/85608594@N00/9192263072

photo by symphony of love


「私ね、今まで自分のlow self-esteem(低い自尊心)は父親側の家族の影響だと思っていたの。でも原因はそれだけじゃないんだって最近が気がついた。私の夫も原因の一つなのよ。だって私のことを"You're not very smart."(君はあまり賢いとはいえない)っていうのよ」


え?じゃあ今まで賢いと思っていたの・・・・??といいたいのをぐっとこらえ、私は黙ってランチを食べ続けました。何かフォローしてあげたくても、これといって適切な言葉が見つからないのなら、黙っている方がいいのです。
Dさんは「あら、賢いあなたに向かってそんなことをいうなんて、旦那さんひどいじゃない」という言葉を待っていたことでしょう。だけどそのフォローで幸せになる人は一人もいません。Dさんが自分のことを知り、自覚し、改善したほうが、本人も周囲も幸せになれるのです。
本当の親友や家族だからこそ言ってあげられることはあります。Dさんが「自分は賢い」と思ったまま社会で人と関わり続けたら、よいことなんてないじゃないですか。いつかは自分がdumbだということに気がつかなくてはいけないのです。
険しい道のりにはなると思うけれど、そこを共に歩くのが夫婦というものですから、ご主人は生涯の伴侶として言うべきことを言ったのだと、私は思いました。