Inside the gate

米海軍横須賀基地でお仕事をしたいと思っている人達のためのサバイバルガイド。情報が古いということが玉に傷です。英語学習や異文化に関するエッセイも書いています。

実は大人同士の会話では驚くくらい遭遇率が低い"What's your name?"

 
Ken: What's your name?

Tom: My name is Tom. What's your name?

 

このダイアローグは、多くの日本人が英語を習い始める時に見聞きするものです。私が勤務していた子供英会話スクールの教材にも出てきたのを見た時、正直言って「まだこんな文章が出てくるのか・・・」と思いましたが、日本人講師によるクラスはあくまでも基本を学ぶためのクラスであり、実践的なクラスは外国人講師に任せればよいので、「いつかこの子達の役に立つ」と言い聞かせながらWhat's your name?と元気に語りかけていました。
だけど自分が大人になって英語漬けの環境に身を置くようになり、まず気がついたことは、このWhat's your name?という疑問文は大人同士の会話ではまず聞かないということ。
子供でも11歳くらいから上になると、人の名前を聞くのにWhat's your name?とダイレクトに聞くことは減るようになります。

 

Pre-school

小さな子供が「ねえ、おばちゃんの名前なんていうの?」なんて時にWhat's your name?と聞いてくることはあっても、小学校の高学年くらいになると、会話の最中に

"I'm Marla. I didn't get your name(I never got your name). "
「私はマーラ。そういえばあなたのお名前を聞いてなかったわね」

などと自然に盛り込まれます。これは大人同士の会話でも聞きますよね。
見知らぬ者同士や、あるいは面識はなかったけれど共通の知人がいる者同士などで、雑談が弾んで最後の方で"I'm...."という流れになります。
ですからWhat's your name?というフレーズを発する機会も、聞く機会も大人になるとほぼ皆無。少なくとも出会い頭に"What's your name?"とたずねるシーンはありません。
それでも日本の英語の教科書からWhat's your name?は消えないでしょう。
なぜなら基本を学ぶためには、「それ無理あるだろ(笑)」という、ある程度強引なシチュエーションは避けられないからです。

私がスペイン語を独学していた頃使っていたテキスト(英⇄西)にはこんな文章がありましたからね。

「大統領は電車の中でコーラを飲みました」

 


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