Inside the gate

米海軍横須賀基地でお仕事をしたいと思っている人達のためのサバイバルガイド。情報が古いということが玉に傷です。英語学習や異文化に関するエッセイも書いています。

「とりえがないので軍で生きながらえます」ということができなくなる日も近い


私の友人が働いている米軍施設は、下の画像に描かれた人物のような米兵がたくさんいるそうです。 休憩なのかさぼっているのかよくわからない程長時間滞在し、ずうっと携帯をいじっているだけ・・・。

f:id:usmilitarybase:20150327114329j:plain

 
そんな彼らを見ていて友人は「働かないのかよ」と思うそうですが、まあ働いても働かなくても同じお給料がもらえるのなら、携帯電話いじっている方が楽でいいですよね。だけど米軍はこういう「楽をしてお給料をもらえる」と思っている人達をどんどん排除する方向に動いています。
入隊してからある一定の期間に、一定のランクまで昇格しないと除隊させられるそうです。それが何年間にどのランクまでなのかというのがちょっとはっきりとわからないのですが、もうそういう人達を飼っている余裕が米政府にもないということでしょう。

http://www.flickr.com/photos/33252741@N08/13495053814

photo by The National Guard

アメリカ人の知人女性が、来年アメリカに戻ります。彼女はまだ21歳でご主人も23歳と若い。彼は来年で入隊して4年なり、政府から学資支援が出るようになるため、軍をやめて大学に通い、勉強するそうです。アメリカでは学位がないと始まりませんものね・・・。
またこのご主人のような方法で大学に通っている人達は、一定以上の成績をおさめていれば毎月政府から手当が支給されます(G.I.Bill)。このシステムが目当てで入隊する若者もたくさんいますが(高校を卒業したら親の金で大学に進学するのがあたりまえ、という家庭がほとんどの日本とは違い、アメリカには親をあてにできない子供達がたくさんいます)、将来へのビジョンなしに軍でだらだら生きている兵士達の目には、人生設計と希望を胸に去っていく若者の姿はどのように映っているのでしょうか。

"I know some people just stick by because they have nothing else to do, but I'm not gonna let him do that."

「他にとりえがないから(軍に)留まり続ける人がいるのも知ってる。だけど私は自分の夫にそれはさせない」

知人女性の話を聞いていて、若いのにしっかりしているなぁと思いました。
彼女と同じくらいの年齢のアメリカ人の女の子には、全く逆のタイプもいます。
「とりあえず軍にいてくれれば、福利厚生がきちんとしているからいいわ♪」っていうタイプですね。各種手当て目当てで米兵と結婚したのがまさにこのタイプなのですが、彼女たちは夫が除隊されたらどうするつもりなのでしょう。

関連記事:退役軍人の懺悔 - Inside the gate