日本の接客のきめ細かさは「やってもらって当然」という、日本人客独特の要求の高さや細かさによる賜物なのかもしれません。それは海外に出ると身に染みて感じます。
だけど私は横須賀基地で働いていた時、日本人のカスタマーサービスの上っ面だけの礼儀正しさは見ていて寒々しいなぁと心底感じたことがあります。
横須賀基地で接客業に就きたいという方は和洋折衷で行くといいよ(1) - Inside the gateという記事でも書きましたが、基地の外でやっているような、ややオーバーなくらいの礼儀正しさをベースで心がけてしまうと、アメリカ人客をいらつかせることがあります。
不手際があった場合や、長時間待たせている場合など、"I'm so sorry."を繰り返しながらぺこぺこすると火に油を注ぐことになります。
謝っている暇があったらさっさと仕事をしてほしい
アメリカ人は日本人に比べるとライトで合理的です。だからといって謝罪をスキップしてよいわけではなく、不快な思いをさせたりすることがあればきちんと謝罪はします。
だけど過剰な謝罪に客をつきあわせることを想像してみてください。
ソ~リ~ソ~リ~とあなたが言うたびにお客様は"Don't worry." "Oh you're fine."などと返さなくてはいけないわけです。中にはもう面倒くさくて何も返さないアメリカ人もいるでしょう。
でもちょっと待って。
本当にそれは礼儀正しさですか?
私は「仕事ができない分謝ればいいだろう」という怠惰だと思います。ソ~リ~劇場さえ上演していれば「誠実な人に見られる」という計算が感じられます。
きちんと一度謝ったら、あとはさっさと仕事をしましょう。そして一人前に仕事ができるようになるために努力しましょう。