ベースで働いていた時、お会計時になって小銭を数えだす=全額小銭で支払おうとする人が時々いました。日本人客、フィリピン人客、アメリカ人客にそれぞれそういうことをする人がいましたが、いくつか特徴がありました。
小銭王達に共通していたこと
- ランチラッシュ時(※)でも平気で小銭で支払う。しかも「これでやっと財布が軽くなるぅ~♪」と笑顔。
- 日米のコインが同じところに入っていて、ごちゃまぜになっている。せめて円とドルで分けておけばいいのになと思う。クオーターと100円硬貨はサイズのせいで間違えやすいのですから。
- 時々日米以外のコインを見つけると喜んで報告してくる。
「あ、これは・・・タイだ!え?シンガポール?」とか。どうでもいいです。ほんとに。 - お財布・小銭入れがともにぼろぼろで汚い。レシートやポイントカードらしきものでぱんぱんに膨らんでいる。
- 身なりが貧相。
日々の行動の積み重ねが人間を作っていくんだなぁということを、小銭王達を観察しながら学習させていただきました。
要するに、身なりが貧相だから貧乏臭いというより、周りが見えない、まったく気にならないというお人柄が「この人、きっと職場でも使い物にならない人なのだろうな」という印象を抱かせるのです。
ラッシュ時に小銭王に遭遇してしまったら・・・・その時の対応策
これからベースで接客業に就こうという人の参考になるといいのですが、アメリカ人は日本人に比べて「待つ」ということが苦になりません。心の中では苦に感じているのだろうけど、日本人客よりも寛容です。
だけどそんなアメリカ人客でも、小銭王が小銭を数え終わるまで待っていたらさすがにいらいらします。ランチラッシュ時は特に!
なぜなら日系企業同様、米軍基地で働く人達にとって、お昼休みは限られた時間です。その中で食事をして、職場に戻って歯を磨いて・・・となると、会計の際に5分以上待たされたら大きなロスになります。
ですからランチラッシュ時に小銭王に遭遇してしまったら、小銭王を脇に押しやって、並んでいるお客さんの会計をどんどん済ませてあげましょう。小銭王達には笑顔でこう伝えればよいのです。
"Please take your time and I'll help the next customer."
「どうぞごゆっくり(小銭を数えてください)、その間に次のお客様に会計をしていただきます」
こちらから"Would you step aside?(脇にずれてくれ)"と頼まなくても、help the next customerのひとことで察してくれるだけの常識が小銭王達にある場合、このような対応をすれば列が長くならずに済みます。
オフベースの日本のお店だと「まあっ、小銭を使うのがそんなにいけないっていうの?!」と怒りだすおばさんとかいそうですけど、アメリカ人客でそういうお客にあたったことはありませんし、またそれが理由で管理部にクレームが入ったとしても、管理部がクレームを受けた時点で「まあそれだけの金額を 小銭で払おうとすれば、誰だって・・・ねぇ・・・」と軽くスルーでしょう。
「お客様は神様です」の日本とはここらへんが違います。
貯まった小銭をどうしていいかわからないフィリピン人は意外と多い
フィリピン人の同僚達の中に、小銭を貯めこんでいる人がいました。
「どんどん貯まって・・・どうしたらよいのかわからない」というので、自分が口座を持っている日本の銀行のATMから預け入れすればいいのに、と言ったら「そんなことができるの?!」と驚いていました。こういうフィリピン人は結構いましたね。
私がいつも利用するUFJのATMは、数台あるうち確か2台だけ硬貨の入り口が大きなATMがあるんですよ。それを教えたら「あなたに3000円分小銭を預けるから、あなたの口座に入れてお札で返して」と言われました。
関連記事:「お客様は神様です」は米軍基地に来たら忘れましょう - Inside the gate