横須賀のどぶ板通りに観光にいらっしゃる方々に楽しんでいただきたいのが、エンバシー(Soul Embassy)とCLUB54の違い。
地理的には本当に目と鼻の先なのに、まるで別世界なのです。近くて遠い国という表現でもしましょうか。
どぶ板にありながらドメスティックな香りが強いエンバシー
どぶ板通りは若い米兵達(将校達はどぶ板で飲みません)やネイビーワイフに言わせると「American vibeが感じられる場所」だそうです。その中にありながらすごくドメスティックな雰囲気が漂っているのがエンバシー。
かつては黒人男性と彼ら目当ての日本人女性客で混み合っていた「ぶらぱんの牙城」というかつての姿はもうそこにはありません。
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昔はOnce you go black, you don't....的な空間だったエンバシーですが、最近ではすっかり麻呂顔xBlack music路線におさまった感じがします。
薄い体に平たい顔の日本人男性達と、彼らよりもさらに華奢な若い日本人女性達の憩いの場で、純粋にBlack musicが好きな人達が集まっているようです。
ブルーストリートで座り込んで話している若い日本人の男の子が「エンバシーに集まるやつらってさ・・・」と話すのを聞いたことがあるのですが、もちろんエンバシーの部分は英語のオリジナルの発音に忠実なのではなく、日本語特有のあの平坦な発音でした。なんかその発音があのバーの雰囲気にぴったりだと思いました。
対するCLUB54ですが、横須賀のミートマーケットの首都2016年版とでもいいましょうか。
どぶ板全体がミートマーケットなんだけど(ミートマーケットについてはまた後日投稿します)、その中でも最も濃度が高いお店。酔って踊りながらその夜のお相手を探す・・・汐入のISISとオーナーが同じだから雰囲気も似ていますが、最近はISISよりもこちらがにぎわっています。
オーナーと思われる方のフェイスブックから拝借しました。
American vibeの成分
週末はちゃんとプロのDJが来ているエンバシーに対し、Club54ではISISと同様に、お店のPCで客が勝手に自分のプレイリストを再生したり、副業としてDJをやっている米軍兵士やってきてプレイしたりしています。
通りから見た店内の様子は、客層の違いからしてClub54の方が強いアメリカン・バイブを放っているのは明らかなのですが、実はAmerican vibeを構成する最も強い成分は、公用語が英語であるということだと思います。
例えばエンバシーの日本人客は、英語の歌詞ちゃんと覚えて歌いながら踊っていても、やはり「踊りながら歌いたいので頑張って覚えました」「皆と一緒に歌うという一体感を楽しみたいので覚えました」という域から出ません。
だけどClub54の客が歌いながら踊っているのを見ると、客のほとんどがアメリカ人ですから当然「頑張って覚えました」という空気がないわけです。
ああ、American vibeってこれだと思いました。ですからどぶ板にbar hoppingを楽しみにくる方は、エンバシーとClub54の両方を楽しんでほしいと思います。
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