Inside the gate

米海軍横須賀基地でお仕事をしたいと思っている人達のためのサバイバルガイド。情報が古いということが玉に傷です。英語学習や異文化に関するエッセイも書いています。

横須賀基地で接客業に就きたいという方は和洋折衷で行くといいよ(1)


横須賀基地に暮らすアメリカ人の友人が、以下のページをフェイスブックでシェアしました。

「日本に暮らして学んだ17の大切なレッスン」(英語のページです)

www.businessinsider.com

日本で生まれ育った私達にしてみればごくあたりまえのことでも、アメリカ人から見たら美徳と考えられるのだなという発見があったり、あるいは「裏を返せばそこが日本文化の面倒なところでもある」と感じるものも、17つの中には存在します。
だけどそういう面倒な部分も含め、やはり文化ってそういうものなんだよなと思いました。違ってこそ文化。へんてこな部分も劣っているか優れているか、自分を基準に判断するんじゃなくて「そういうものなのだ」と受け入れることで、他国の文化も楽しめるようになるのです(文化はよしとしても、正直言ってこの国民性はちょっと無理かなぁ・・・と思う人達もいます)。
だけど横須賀基地で接客業に就いたら、オフベース(基地の外)の日本式の接客をそのままやらない方がいいです。
日本式の良いところと、アメリカの接客の適当さ軽さ・フレンドリーさを心掛けた和洋折衷で行きましょう。

Smile

【必要な和】痒い所に手が届くサービスは想像力から

アメリカ人の元同僚がこんなことを漏らしていたことがありました。

「日本のコンビニって、割りばしやフォーク、スプーンの入れ忘れってものがないよね。これは助かるよ」

そう!そうなんです。ベースの中でも心がけるべきところはここ。
「お客様が必要としているもの=あったらいいなというものを、さりげなく提供する」ということ。
オフベースでやっているみたいに恭しくしてもたついて待たせてもいらつかせてしまうだけです。
想像力を働かせて、お客様にとって「あったらいいだろうな」「こうされたらいいだろうな」というもの・こと押しつけがましくせずに、きちんとすること。こういう想像力は、日本社会である程度きちんと接客ができている人なら備わっているはずです。

関連記事:日本のコンビニに甘やかされるアメリカ人達 - Inside the gate

【要らない和】日本人にしかわからない/喜ばれない丁寧さをいちいち英訳して説明してしまう

この動画の居酒屋の店員さんみたいに「片手で失礼します」とか言わないこと。

(関連記事:日本の接客レベルは高いけれど、こういうのは嫌だ(1) - Inside the gate

まさか横須賀基地で接客業に就こうという人の中にそこまでいう人はいないと思うのですが、"I am sorry for serving with only one hand."と言われてもアメリカ人客にしてみれば"That's ok." "Oh you're fine."としか返答のしようがありません。
それでもそういう風に答えてくれる人達はある程度courtesy(礼節)のある、人間的にできた人達です。アメリカ人は基本的に日本人よりもはっきりと態度に出すため「君が何を言いたいのかわかんないけど、どうでもいいよ」というのをあからさまに態度に出す人も大勢いるでしょう。特に若者。

それを「こっちは丁寧に接しているっていうのに、感じの悪い客だなぁ」と責めてはいけません。接客はお客様の立場になってするものです。意味不明のひとことを言われた=パフォーマンスを押し付けられたお客様の立場になってみましょう。
日本風の丁寧な接客にこだわりたいのなら、日本人のお客様が来店した時にすればよいのです。それなら需要と供給が一致するでしょう。

長くなってしまいましたので、洋の部についてはまた次回にします。

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