Inside the gate

米海軍横須賀基地でお仕事をしたいと思っている人達のためのサバイバルガイド。情報が古いということが玉に傷です。英語学習や異文化に関するエッセイも書いています。

ストリートで日本語を学んだニューハーフのダイアナさん

ある晩のことでした。

ブルーストリートを歩いていたら、「ねえ、ちょっと!この間お店に来てくれた子じゃなーい?」と声をかけられました。
私に声をかけてきたのは、何度か夜のどぶ板やブルーストリートで見かけたことがあるニューハーフの方でした。このブログの読者でもどぶ板周辺で見かけたことがある人は結構いるんじゃないかなぁ。

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(名刺をいただきました)

「ダイアナっていうの。大きい穴でダイアナよ♪」

来た来た来た・・・・・。シモネタだ・・・。
この間お店に来てくれた子っていうのも、きっと誰にでも言ってるんだろうな。だって私、お店に行ったことないんだもの(爆)。というわけでダイアナさんはどぶ板のCheers!というお店で働いている方です。かつ七第五ビルの3Fだか4Fに入っているお店です。1FがYURINAというお店と言えばわかりやすいでしょうか。

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まずはテンプレから入って、そこから応用してみる

ダイアナさんはとても日本語が上手でした。ストリートでたたき上げられた感じの、とてもプラクティカルな日本語なんですよ。

とにかく喋り倒す。しかもシモネタのオンパレード。
ダイアナさんと話していてその勢いに圧倒されつつ、彼女(彼)がどうやってここまで日本語が流暢になったのか、わかったような気がしました。
おそらくテンプレから入ったのでしょう。ある程度「これなら笑ってもらえる」という定型文があって、そうやって通行人に呼び込みのためにからんでいくうちに、語彙も増えて自分でも応用ができるようになったっていう感じがします。

ダイアナさんとは対照的な人との出会いもありました。もう随分前のことになりますが、書きそびれていました。

自分で喧嘩を売っておきながら、完全に叩きのめされた日本人女性

ぶらぱんの牙城・CLUB USに行った時に見かけた無様な日本人女性のお話です。

「ねえ、ちょっとの間だけここに座らせてもらってもいい?」

そういって既に他の女性客(アメリカ人)が座っていたテーブルにつこうとしていた日本人女性客がいました。ISISでも見かけた客だったので、毎週末のようにどぶ板のバーをはしごしていて(ってことは男がいないんでしょうね)、CLUB USでも常連なのでしょう。
だから彼女達にしてみれば「常連のあたし達に譲りなさいよ」っていう感じだったのかもしれません。
先に座っていたアメリカ人女性客は「ええ、いいわよ」と気持ちよくテーブルを譲りました。どうせすぐにどこかに行くと思ったのでしょう。ところがこのぶらぱん達が居座ってしまい、アメリカ人女性客がなぜかずっとテーブルの脇に立たされたままでした。
そしてこのアメリカ人女性客が「ねえ、そろそろ私が座りたいんだけど・・・。私がとっていたテーブルよ?」と声をかけると、なんとこの日本人女性客はこう言い返しました。

"I don't give a f**k." 「そんなのどうでもいいわよ」

するとアメリカ人女性客は、声を荒げず、だけどものすごい迫力でこうすごんだのです。

"Oh, you don't give a f**k? Then let's see if you still don't give a f**k when I pull you out of the chair by the hair "
「ああ、どうでもいいの?じゃあ私があんたの髪の毛をひっつかんで椅子から引きずりおろしてもそう言っていられるかどうか試してみるわ」

こういわれると、自分から喧嘩を売っておきながら、日本人女性達はすごすごと引き下がりました。私はクラブに案内してくれた美女と2人で声を押し殺しながら笑っていましたが、このど迫力のアメリカ人女性の連れと思われる小柄なブロンドちゃんが、自分の友人のあまりの迫力に圧倒されて口をあんぐり開けて震えていました。可愛いかった(笑)。

f**k, sh*t....汚い言葉使いは、普段との落差がないとまったく意味がない

で、この場面に遭遇して思ったんですよ。I don't give a f**k.まで言っておいてそんなに簡単に引き下がっちゃうの?って。だけど啖呵を切ったのはいいけれど、後が続かなかったのでしょう。
要するにこの日本人女性達は、普段からf**kとかsh*tとかばかり使っているのです。何かものを落としたりしても"Sh*t."って言ってるんじゃないかな。Oopsもうざいけどsh*tはもっとうざい。
もはやきちんと会話ができないのです。だから喧嘩を買われてしまっても、反応できない。返す言葉=語彙がないんですよ。また崩れた言葉使いは、普段の話し方がきちんとしている人がすることで迫力やすごみがあるのです。普段との落差が大切。
だけど普段の会話がの9割がこういう言葉使いを占めるような語彙の貧しい日本人は、英語で喧嘩しても10割負けてしまうのです。同じストリートで生きているのに、ダイアナさんのように外国語を習得できるとは限らないんですよね。ダイアナさんは生活がかかっているっていうのも、上達が速い理由の一つかな。


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