Inside the gate

米海軍横須賀基地でお仕事をしたいと思っている人達のためのサバイバルガイド。情報が古いということが玉に傷です。英語学習や異文化に関するエッセイも書いています。

(7)「王冠を賭けた恋」のエドワード八世とヒットラーの親交 

 

シェアしたい英語表現100選(7)

headlines.yahoo.co.jp

イギリスの大衆紙「サン」は、18日付の朝刊の一面に、当時7歳前後のエリザベス女王が、母親とともにカメラに向かい、ナチス式の敬礼をする姿を掲載しました。(中略)
エリザベス女王は、一緒に映っているおじのエドワード8世に勧められて敬礼したものとみられます。映像はヒトラーがドイツの首相に就任し、独裁へと突き進んでいく1933年、あるいは34年に撮影されたものです。エドワード8世は、この数年後にイギリス王位を継ぎますが、ナチス・ドイツに共感を持っていました。

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(Highness をもじってHeilnessと表記した英ゴシップ誌Sun)


エドワード八世といえば「王冠を賭けた恋」を連想する人がほとんどなのではないでしょうか。実は私は語学留学中に、リスニング&スピーキングのクラスの「20世紀を振り返ろう」をテーマにしたプレゼンで、1930年代を引き当ててしまったのです。
そしてこの恋をプレゼンしたのですが、資料を作りながら「ウォリス・シンプソン(ウィンザー公爵夫人)は、美人じゃなくても世紀のモテ男を射止めることができた・・・どうやって射止めたのか、その方法をプレゼンした方が面白いんじゃないか」と何度も思ったものです。


上記のニュースを読んで気になったので、Hitlergruss(Hitlergruß=ヒットラー式の敬礼)で検索をかけてみたら、検索結果トップページの全てがドイツ語のメディアでした。イギリス国民はあまり関心を示さなかったということでしょうか。
だけどエドワード八世(王位退位後はウィンザー公爵)夫妻がヒットラーと交流していたのは確かです。

この「シェアしたい英語100選」シリーズでも何度か引用している書籍 Pamela Harriman: Life of the Party にこんな一節がありました。

In June, the duke and duchess of Windsor dined at the German embassy in Paris. Nazi soldiers saluting and bellowing "Heil Hitler" greeted them at the entrance.
The duke did not return the stiff-arm Hitlergruss salute that evening, but he had in the past, notably during his honeymoon in Germany.

6月には、(ウィンザー)公爵夫妻がパリのドイツ大使館で食事をした。「ヒットラー万歳」と敬礼し大きな声をあげるナチスの兵士達が入り口で夫妻を出迎えた。公爵は、その晩こそはあの腕をまっすぐに伸ばしたヒットラー式の敬礼をして返さなかったものの、過去には、とりわけドイツでのハネムーンの際には返していた。
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出典


【モバイル】Pamela Harriman: Life of the Party
【PC】Pamela Harriman: Life of the Party