Inside the gate

米海軍横須賀基地でお仕事をしたいと思っている人達のためのサバイバルガイド。情報が古いということが玉に傷です。英語学習や異文化に関するエッセイも書いています。

在日外国人はどうやって日本語を勉強しているのか

横須賀基地でアメリカ人とフィリピン人と働いていた頃、彼らと日本語で話すことで語学習得の秘訣を学ぶことができました。

その1 【フィリピン人】読書は苦痛。インプットはTVを見てビジュアルの力を利用

語学習得と言えばまずはインプット!横須賀基地で働くフィリピン人達の場合は、やはりTV番組から学ぶことがほとんどだそうです。

(全シリーズばかばかしすぎて面白い!!!オチも好き!)

彼らの日本語習得の目的は、私の英語習得に対するそれとは違います。彼らにとって日本は自分のため、そして母国で暮らす寄生虫家族達のためにお金を稼ぐ場所でしかありませんので、「日本語をより深く学ぶためにはまずはその国の歴史や文化を学ぼう」という気持ちはまずなく、もっと割り切った感じですね。いかに楽に、効率よく仕事に関係する言葉や、日本人の同僚達とうまくやっていける程度の言葉を学ぶかという感じです。日本語を学ぶために特別に時間を割くということをしている人は、会ったことがありません。
別に英語なんて好きでもなんでもないけど、仕事上必要に迫られてしようがなく学習している日本人のビジネスパーソンと同じような感じでしょうか。
それからフィリピンパブで働いていた女性達も結構横須賀基地にいましたが、彼女達は皆「文字はカラオケで覚えた。あれは便利!」と言っていました。
流暢な日本語を話すフィリピン人との会話でつくづく感じたことは、語学ってセンスや地頭の良さとは切っても切り離せないのだということ。例えばフィリピン人の知人がこういった時のこと。
「この間さぁ、帰りに田中さんと山脇さんと飲んで帰ったんだけど、ナンパしようとするんだよ。二人とも結婚してるのにさ。で、いくら酔っぱらっているからとはいえあんなダサイ女ナンパすんのかよっていうレベルだったんだ。まだ20代そこそこだろうに、大阪のおばちゃんみたいな格好してるんだよ?」

あなた・・・・「大阪のおばちゃん」という表現に含まれるニュアンスがわかるのね?!すごいわ!すごいわ!!!!このフィリピン人男性は横須賀基地で働くフィリピン人達と同様にトライリンガルですが、彼ほど日英を流ちょうに話すフィリピン人はそうそういません。彼は頭がキレる人でしたが、おそらくセンスもあるのだろうと思いました。

その2 【アメリカ人】頻繁に使うフレーズはやはり滑らか(笑)

挨拶やお礼の言葉しか覚える気のないアメリカ人が圧倒的に多い横須賀基地ですが、独身男性達は「可愛いね」「綺麗ですね」などおそらく女性をピックアップするのにしょっちゅう使っているであろう言葉はとても滑らかに発音します(笑)。自分に必要ないと思う言葉は覚えず、必要な単語だけ覚える。いいじゃないですか。

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だけどちゃんとプロの講師について、テキストブックを使って勉強している人はやはり伸び方が違いますよね(ベースでレッスンをしてくれる日本語講師がいます★有料★)。


こうしてみていると、横須賀基地のアメリカ人もフィリピン人も、目的があったり必要に迫られて日本語を覚えるけど、「英語が話せるとすごい!」という風に、語学を習得すること自体が目的になってしまっている日本人とはだいぶ違うなぁと改めて感じます。

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