Inside the gate

米海軍横須賀基地でお仕事をしたいと思っている人達のためのサバイバルガイド。情報が古いということが玉に傷です。英語学習や異文化に関するエッセイも書いています。

アメリカ人にも男女の友情はあります


「レイチェルが酔った勢いでハグしてきて、超いい匂いがした!」とある日本人男性従業員が大喜びしていたのを見たことがあります。
彼はあまり英語は喋れませんでしたが、同僚のアメリカ人女性(ネイビーワイフ)達に積極的に声をかけて二人きりで飲みに行くことが多かったのです。アメリカ人美女が酔った時の、やや過剰なスキンシップに「もうちょっと押せばいけるかも・・・」と何かを期待してしまったのでしょう。美しいレイチェルも既婚者でしたが、この男性とは堂々と二人で飲みに行っていました。
ここまで読んで「アジア人男性でも自ら積極的に動けば、相手にしてもらえるんだ」と希望をもたれて方もいらっしゃることでしょう。

だけど実は、彼女達が夫以外の男性と二人きりで、しかもHonch(どぶ板)のような海軍関係者がうようよしているところで堂々と飲む場合、残念ながらもう完全にその男性は「生理の話もできるゲイの男友達」くらいにしか思われていません。
これは日本人女性でも同じことですよね。異性として意識されていないのです。
無防備にいちゃつかれた時にふわっと漂ったレイチェルのいい香りと体の感触は、一瞬男性を幸せにしますが、そのじゃれ方が無防備であればあるほど、時間が経って落ち着いてみると「異性と思われていない悲しみ」に変わるのです。
Nice guys finish last...........

この積極的な男性従業員は、もちろん彼女達の女子トークを聞いたことがありません。

"I can go out with XXXX(日本人従業員の名前) alone and I don't even tell my husband about it. XXXX is not hot so we don't look suspicious;)"

「XXXXとは二人きりで出かけられるし、もう夫に断りさえいれないわ。XXXXはセクシーじゃないから、二人きりでいても怪しい関係に見えないでしょ」

私はいつもこんな話を聞かされていました。レイチェルはこんな理由から、もう一人男の飲み友達がいました。その友達はアメリカ人男性でしたが、その彼もレイチェルと二人きりでいても何も化学反応の起こらなそうな男の子で、アメリカ人女性従業員達には弟のように可愛がられていました。
私が遅番で働いていると、レイチェルはこのアメリカ人従業員とともに来店し「どぶ板で飲んでたらお腹がすいたから、あなたのところで食べることにしたわ~。今日は私達、カップルとしてお出かけしているの!」と言ってその男性のほほにぶちゅっとキスすることすらありました。ベースの中で・・・ですよ(笑)。

http://www.flickr.com/photos/12836528@N00/386272874

photo by kevin dooley

夫の同僚が見ているかもしれない環境で、泥酔状態でそういうことをするということは、もう完全にシロな関係ってことです。私から見ても、「あ~あ、またレイチェルが酔っ払ってふざけてる」くらいにしか思えませんでした。
しかもその男の子にとってもレイチェルは好みではありませんでした。だからこそ男女の友情が成立したのです。
彼女達がこういう風に男友達と連れ立って飲むのにはわけがあります。
夫婦供に不規則なスケジュールで働いていると、どうしても自由な時間を一人で過ごすことが多くなります。ネイビーワイフ同士で出かけようと思っても、自由な時間を過ごして楽しい女友達というのは、そう簡単には見つからないものです。
となると職場で知り合った若い男の子(米軍関係者の扶養家族として来日している大学生など)であれば、供に働くことを通じて気心が知れているから話題も多いし、性的魅力に欠ける男の子ならば、旦那さんも「彼とならいいよ」とOKしてくれます。また彼女達もふざけて男友達にじゃれることはあるとはいえ、節度を知っています。

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