Inside the gate

米海軍横須賀基地でお仕事をしたいと思っている人達のためのサバイバルガイド。情報が古いということが玉に傷です。英語学習や異文化に関するエッセイも書いています。

「新婚さんいらっしゃい!」の山瀬まみさんに学ぶ処世術

ベースの中だと他の国の人達とも一緒に働くため、人間関係においてそれ特有の難しさもありますが(フィリピン人女性が持ち込む厳しい年功序列制など)、ベースの中でも外でもボスに可愛がられることでうんと仕事がやりやすくなるのは同じこと。ボスに可愛がられる、重宝されるといえば私はご長寿番組「新婚さんいらっしゃい!」の司会アシスタントの山瀬まみさんを思い浮かべます。

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誰を立てるべきかをすぐに判断できる賢さ 

もう10年以上前のことでしょうか。ある日たまたまこの番組を見ていたら登場したのがアメリカ人男性と日本人女性の新婚さんでした。その日のトークが盛り上がったかどうかまでは覚えていないのですが、番組の終わりの方だけはっきりと覚えています。
桂文枝さん(当時は三枝)が新郎に「日本人女性と結婚してよかったことはどんなことですか?」と聞いたら、新郎は「日本人と結婚したことじゃなくて、彼女と結婚できたことがよかったと思っています」と日本語で答えました。すると文枝さんは「えっ?」と聞きなおしました。そして同じことを繰り返して言う新郎。だけど文枝さんは彼が何を言いたいのかわからず固まってしまいました。シンプルな日本語なのになぜ文枝さんに伝わらなかったのかは今でも謎ですが、ここで気まずい沈黙が流れました。さて、山瀬まみさんはここでどんなフォローをしたと思いますか?
彼女は何もしませんでした。ただにっこりしているだけ。
そして文枝さんは「何が言いたいのかわからんわ」とはき捨てました。
私はなんて失礼なのだろうと思いましたが、それと同時に山瀬まみさんは賢いなぁと思いました。もうこれ以上かみ砕きようのないほど簡潔な新郎の言葉を「こう言ってるんですよ」と文枝さんに教えてあげるわけでもなく、新婚さん達に「なんか話がかみ合いませんね」と笑ってごまかして気まずい空気の流れを変えて視聴者をほっとさせるわけでもない。ただ文枝さんの機嫌を損ねないように黙っていただけ。ボスに可愛がられる人って、ばかばかしいけど結局こういう人ですよ。

直属の上司は客だと思って喜ばせる

自分が就職・転職をしたら、まずは誰に可愛がられるべきなのかを見極めるために様子を見ることはとても大切です。山瀬さんはこのご長寿番組の司会アシスタントを20年以上努められていますが、ほぼ無職の夫を食べさせていくためには安定した収入は必須ですから、このレギュラー番組は絶対に続けたいはずなのです。このアシスタントの仕事をし続けていくために誰に可愛がられるべきなのか、よくわかっていらっしゃるのでしょう。
出演者をリラックスさせること、視聴者を楽しませることよりも、とにかく司会の桂文枝さんに重宝されること。文枝さんが山瀬さんの直属の上司みたいなものですから、これに気をつけていれば彼女の立場はスキャンダルでも起こさない限り安泰です。ですからあの気まずい沈黙が流れたシーンで助け舟を出さなかった彼女を見て「直属の上司は客だと思って喜ばせろ」という渋井真帆さんの言葉を思い出しました(セミナー受講していました)。

好きにならなくてもいい 尊敬できなくてもしようがない

文枝師匠の愛人の一人であった紫艶さんが暴露した内容が本当であれば、彼は相当なケチです。愛人の数が多ければ当然一人当たりにかけられるお金も限られてくるのはわかりますが、それほど甲斐性がないならやめておけよと言いたくなります。

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 (話はそれますが、岡本夏生さんが5時夢を降板した理由が・・・・)

 

そこまでしてでも女遊びが辞められなかった文枝師匠。自分の上司がそんな人だったらモチベーションを保つのも難しくなりますよね。だけど上司を好きにならなくてもいいし尊敬できなくてもよいのです。感情はコントロールできないけど、行動は変えられる。とにかく気に入られること、可愛がられること。
ただベースで働く場合「100人の同僚よりも1人の権力者」とは言いません。ベースで働くアメリカ人達は流動的で、彼らの多くは3年もすれば転勤してしまいます。自分を可愛がってくれた1人の権力者が栄転した後もそこに残る自分のことを考えましょう。



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