Inside the gate

米海軍横須賀基地でお仕事をしたいと思っている人達のためのサバイバルガイド。情報が古いということが玉に傷です。英語学習や異文化に関するエッセイも書いています。

それは人間性ではなく、職業です。モチベーショナルスピーカーという仕事


モチベーショナルスピーカーってなんでしょう。Wikipediaによりますと・・・

観衆をやる気にさせたり鼓舞することを目的としてスピーチをする専門家。
社員に企業戦略をわかりやすく伝えたり、社員が明るい光の中に企業の将来を見出せるよう手助けし、そして団結させるために、企業に雇われてスピーチをすることもある。


お金をもらって話すってこういうことなんですね。それでは「私は話し方には自信がある。カリスマ性があるってよく言われるし♪」「よく悩み相談されるんですよねー。だからより多くの人を助けられるように、モチベーショナルスピーカーになろうと思って」という勘違いをした人でもなれる職業なのでしょうか?

http://www.flickr.com/photos/44124348109@N01/106190512

photo by jurvetson


そんな人にぴったりの「モチベーショナルスピーカーは職業ではなく活動だ」というコラムを発見しました。
読んでみましたが、鳥が先か卵が先かっていう話でした。

www.forbes.com

リンク先に飛んでも記事が表示されない場合は、画面の右上か右下をご覧ください。おそらくその無駄な宣伝みたいな画面から記事に飛ぶCONTINUE TO ARTICLEというリンクがあるはずです。

コラムを要約すると、モチベーショナルスピーカーというのは、何もないところから自薦でなるものではなく、やはり周囲から押し上げられてなるものということです。
周囲というのは、例えば書籍やブログを読んでファンになってくれた人、専門分野での実績を評価してくれている人が「この人の話を聴きたい」と思って初めて需要があるのです。無名で話し方が上手いだけの人よりも、既に実績がある著名人の話の方が聴きたいのはあたりまえですよね。
話すということは職業ではなく、活動。職業にするには、その人でなければ表現できないこと、その人だったらどういう風に話すだろうと興味を持ってもらえる人であることがまずは大事で、お金がついてくるのはそれから。
地元のラジオ局からスタートしたオプラ・ウィンフリーさんは、まさしくこのお金があとからついてきたタイプですよね。オプラさんはモチベーショナルスピーカーではありませんが、話し方には人の心を惹き付ける力があった。周囲が放っておかなかったよい例でしょう。

これはオプラ・ウィンフリーさんの影響力のほんの一部です
【洋書】この人が推薦する本は必ず売れる - Inside the gate


だから何も実績がないところからモチベーショナルスピーカーになろうとしている人はちょっと待ってください。
名前も売れていないし需要がないのに「講演のお申し込みはこちらから」という入り口をあなたのサイトに設置しても、空しいし胡散臭いだけです。出版社からオファーが一度も来ていないのに「書籍化はお断りしております」と表示していた恥ずかしいブロガーみたいなものですよ。

http://www.flickr.com/photos/84771460@N00/5132309573

photo by Shucker


コラムの最後に貼られていた、現役のモチベーショナルスピーカーJosh Sundquist氏による「モチベーショナルスピーカーの真実」という動画は見ていて大爆笑!!!!!英語がわかる方は動画必見!!
特に24-7 Inspiration ATM(24時間インスピレーションのATMみたいな話し方をしなくてはならない人)と のところはふきだしますよ。「モチベーショナルスピーカーはあくまでも職業なのに、人間性だと勘違いされている」と吐露しています。

「モチベーショナルスピーカーは仕事です!人間性ではありません!」と現役モチベーショナルスピーカーが言いたくなる時(by Josh Sundquist)

  • 24時間稼動のインスピレーションのATMだと思われている
  • ツイッターで「今日はなんだか大変な一日だった」と漏らしただけで「それってモチベーショナルとは言えないよね」というレスがなだれ込んでくる。
  • 普通の日常会話が成り立たない。仕事以外の時になんてことのないことを話すと「なんか意外と普通の人なんですね」と言われる。モチベーショナル&インスピレーショナルな喋り方は仕事中にするものなんです!日常会話くらい普通にさせろ!
  • モチベーショナルスピーキングに使っているポジティブさを、日常生活で使ったら暑苦しいだけ。だからそれを期待するな。
  • 観衆に使ったジョークを、目の前にいるたった一人の人に使ってもウケない。会場の雰囲気の中でこそウケるネタはある。
  • 仕事以外でも常に面白ことを喋っていると期待されている。

上記は全て動画の中で説明されていますので、是非ご覧になってみてください。笑えますよ。ちなみにSundquist氏はコラムの筆者とは別人です。

私はお金を払って人が話すのを聴きに行くとしたらこの書籍 の著者の講演会がいいな。フランス語わからんが。

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