Inside the gate

米海軍横須賀基地でお仕事をしたいと思っている人達のためのサバイバルガイド。情報が古いということが玉に傷です。英語学習や異文化に関するエッセイも書いています。

胸がちくりと痛むミリタリー用語 PCS

ベースで接客業に就いていると、常連のお客様と仲良くなることがあります。そんなお客様から"I'm PCSing."あるいは"PCSing out. "と聞くと、胸がちくっと痛みます。ああ、またお別れかぁ、と。お客様だけではありません。同僚や上司もそうです。横須賀基地で働くアメリカ人従業員の多くは米軍将兵の扶養家族ですから、スポンサーである配偶者あるいは親のPCSとともに日本を去ってしまうため、とても流動的なのです。

PCS=Permanent Change of Station=転属については、過去にも何度かこのブログで触れています>>pcs の検索結果 - Inside the gate

PCSに伴う不用品の処理 Community yard sale

Community Yard Sale - U.S. Army Garrison Humphreys, South Korea - 7 July 2012

上の画像は韓国の陸軍基地での様子です。PCSの際に、少しでも荷物を減らそうと早めに動き出す人達が活用するのがCommunity yard saleだそうです。詳細を読みたい方は、画像をクリックしてみてください。flickrのページに飛び、説明が読めます。

その他参考サイト

www.military.com

PCS out 軍を辞める

PCS outの場合は、リタイア(定年まで勤めあげること)あるいはre-enlistせずに、その時の任務期間をもって、軍を辞めることです。
re-enlistは英辞郎を見ると「再入隊」とありますが、感覚的には「延長」をイメージするとわかりやすいです。もう3年軍に留まって、経験を積んでお金を貯えて、第二のキャリアの模索に充てようか、みたいな感じ。
ですから「辞める前にもう3年日本に留まりたい」という軍関係者達は、日本が好きというよりは、日本にいる間にしかもらえない数々の手当に、味を占めてしまっているのです。「もちろん日本が好きだから」という理由で留まりたい人もいます。
私の夫も、考え方は典型的なアメリカ人ですが(普通のアメリカ人よりも義理人情は厚いので、そこらへんは日本人っぽい)、軍をリタイアした後のことを考えたら、やはり日本がいいなぁと言ってその通りになりましたからね。仕事が見つかってよかったですよ・・・。
私達夫婦が暮らすマンションにも多くの米軍関係者が暮らしていますが、時々私達が夜中の二時頃に帰ってくると、いかにも「これからちょっとコンビニへ」というアメリカ人がエレベーターから出てきます。丑三つ時を過ぎてもコンビニへふらっと歩いて行ける国というぬるま湯からなかなか出られない気持ちもわかる気がします。


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