若松町にある半兵ヱというレトロな居酒屋に行ってきました。
昭和50年代に生まれてリアルな昭和を知っている私は、入った瞬間に“頑張って演出された昭和”に圧倒されました。これはむせ返ります。
平成生まれの若い人達はこういうところに入ると「レトロだね~」って楽しめるんだろうな。見たことのない時代を好きなように想像できますからね。
昭和生まれの人間からすると、このお店が昭和を醸し出そうとしている様子は、国籍不明の有色人種の男性が、日本人女性を釣りたい一心で、アフリカン・アメリカンのふりをしようとやたらとバギーな服を着てアクセサリーをじゃらじゃらさせ過ぎている様子とだぶります。本物っぽくみせようとすると余計になんともいえない違和感が浮き彫りになる・・・みたいな感じです。
戦争を知らない世代の私が昭和を語るのもはばかられるので、ここらへんでやめておきましょう。
カウンターに座り、英語のメニューをもらいました。
アイテムが多くとにかく安い!厨房は大丈夫なの?!と心配になるくらいのアイテムの多さです。
安さの秘密
それは安さを実現するために、こだわる部分、捨てる部分を明確にして徹底しているから。
例えばこのお皿を見てください。
串揚げ うずらの卵(90円/本くらい)
大きな丸皿にうずらの卵が二つ、ぽつーんと乗っかっています。
ジョークではなく、本当にこれで出てました。このシュールなプレゼンテーションだからこそ、90円/本が可能なのです。例えばもう少し器に気を遣っていたらどうなっていたと思いますか?
例えば他店だとこんな感じ。
寂しく見えないように、たった1,2本であればこのような細長いお皿に乗せられていますよね。こういうところにこだわっていたら経費もかさみます。安さ実現のために捨てなくてはいけないものがはっきりしているからこそ、ここまで安いのかなと思いました。
◆半兵ヱ 横須賀中央店(横須賀中央/居酒屋) | ホットペッパーグルメ
昭和をそこはかとなく感じる場所
昭和っぽく見せようと思わなくても、自然と昭和を感じられる場所がミスティという喫茶店です。喫茶店としての空間ではなく、食べ物や飲み物に昭和を感じるのです。
普通のナポリタン。この普通が難しいのだ。みんなちょっとでも美味しくしようと思って隠し味に生クリームとか入れるんだろうけど、そういうものを入れていない味。
パートの出勤時間まであと20分しかないお母さんが、夏休み中で部活の午前練習から帰ってくる息子のために泡を食って作りました的な味。再現が難しいのです。
そしてこれは・・・アイスウィンナーコーヒーだったかしら。
ホイップもアイスコーヒーも、どう考えても市販のものをそのままじゃーっと注いでうにょうにょっと乗っけただけみたいな素朴な感じが素敵(実際に味もそういう感じでした)。
『レトロなジャズ喫茶』by mjune : ミスティ - 横須賀中央/喫茶店 [食べログ]
最後になりましたが、昭和50年代生まれの人間としてはパナップがこんなにちっちゃくなったことに驚いています。私の手が大きくなったから小さく感じるのではなく、本当にパナップそのものがちっちゃくなっちゃったの。
ここまでえらそうに昭和がぁ~って語りましたが、昭和50年代生まれは、昭和という時代がいかに激動であったかを知らないのです・・・。今、大正時代に生まれた女性が書いた自叙伝をまるで昭和史のように読んでいるのですが(はまっています)、昭和はすごい時代でしたね。
私にとっての昭和はこんなもんですよ。ドリフが絶対だった。
ドリフのオチの時のテーマ Theme of the end of Drif https://t.co/60c8RAvJ4h
— フィフィ (@FIFI_Egypt) 2017年7月31日
関連記事