Thanksgiving に絡んで思い出したエピソードが一つあります。
"Maria, you're admirer is here."
「マリア、あなたのファンが来てるわよ」
ベース勤務時代、バックに引っ込んで溜まった事務処理をしていると、こんな風に同僚にカウンターへと呼び戻されました。
「ああ、あいつか」と思いながらカウンターに顔を出すとにこにこしながら若い米兵が立っているのです。
特に食べたいものがない時でも「顔を見たいから来ただけなんだ」というセリフに始まり、数々の称賛の言葉を残していくのです。チャラい男でしたが、彼のスピーチが面白いので、私の同僚達もこの米兵が来店するのを楽しみにしていました。
どこが面白いかというと、とにかく軽いんですよ。言われた側が絶対本気にしないであろう軽さ。
Thanksgivingの前夜のことでした。この米兵が来店して、私にこう聞いてきたのです。
"Do you know what I'm thankful for?"
「僕が何に感謝しているかわかる?」
"My existence?"
「私がこの世に存在すること?」
"Well, I was gonna say your _______, but your existence is also something I'm thankful for, too."
「えっと、君の_____と言おうと思ったけど、君が存在することも僕が感謝することだね」
私は_____の部分を聞いて、くさいセリフがまあよくもこうぽんぽん飛び出してくるなぁと思いました。これはオヤジギャグが滑るとわかっていて言わずにはいられないのと同じような感覚でしょう。
ちなみにこういうお客さんは結構います。やはり米海軍基地ですから、女性の数が少ないんですよ。暇つぶしにflirtしたいと思う米兵達にとって、女性店員は一番手近というわけです。
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