日本語も英語も一緒だな、と思うのは、少ない言葉で多くのことを語る方法を知っていると、会話が締まるということです。ぴりっとね。
photo by bethhaught
ベースで働いていた頃のお話です。
ある日私が休憩していたところに天敵が私の休憩を狙ったかのように現れました。
天敵は退職済みでしたが、時々このように顔を出すことがありました。フェイスブックでもブロックされ、携帯でもブロックされたためこうして直接私に会いに来ることでしか話ができなかったからでしょう・・・・うぜーーーーーーーー!!!!!!
食事をしていた私の前に立って、かつてのように根掘り葉掘り聞いてきました。
「あのさぁ・・・私今食べてるんだけど、休ませてくれない?」
私がそういってからしばらくすると、やつは帰っていきました。
せっかくの休憩に、招かれざる客が来て台無しだわ、と思いながらテーブルを片付けようとしていたら、アメリカ人の同僚が来て私に「さっきの男は誰?」と聞きました。
<私の答え>
"The guy who ruined my meal break? He used to work here."
「私の食事休憩を台無しにした男?やつは以前ここで働いていたの」
ruin(ed)を使ったことにより、私がやつを疎んでいることがアメリカ人の同僚にも一発でわかりました。
では、ruinを使う代わりにこう言っていたらどうでしょう。
"The tall, lean guy who was bothering me? He used to work here. I hated that as*hole."
「私の邪魔をしていた、背が高くて細い男?やつは以前ここで働いていたの。あの最低な男、大嫌いだったの」
なんだか冗長なうえ、文章にアクセントとなる部分がありません。
こういう言葉の選び方に気をつけるようになったのは、アメリカに短期留学していた時に受講したライティングのクラスがきっかけでした。すごくよい先生に恵まれました。
面白くてわかりやすかったクラス。課題は厳しかったけど、ためになりました。今でもその先生が毎回私達生徒に繰り返し言っていた言葉を覚えています。
"Precise and concise."
「的確かつ簡潔であること」
すべての言語に共通して言えることでしょう。先生、ありがとう!!!!!
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