接客業時代の思い出
「あの人やばくない?」といってなんでも病名をつけて、あの人は〇〇だからこういう風に接しなくちゃねと周囲が決めつけてしまうのも危ないことですが、できることならば何かしらの疾患があるという診断を受けて障害年金をもらいながら暮らした方が幸せなの…
あれはクリスマスを翌週に控えたある日のことでした。コントラクターと思われる中年アメリカ人男性が来店し、視線をあげてメニューをゆっくりと眺めていました。そしてあるものに目をとめると、はっと一瞬息をのみました。「何か気になるアイテムでもありま…
日本の接客のきめ細かさは「やってもらって当然」という、日本人客独特の要求の高さや細かさによる賜物なのかもしれません。それは海外に出ると身に染みて感じます。だけど私は横須賀基地で働いていた時、日本人のカスタマーサービスの上っ面だけの礼儀正し…
昔々、ニコラスというアメリカ人男性の同僚に車で自宅まで送ってもらったある夜のこと。私の他に竹田さんという日本人男性従業員も同乗していました。最初は三人で話していたのですが、私と竹田さんがつい日本語で盛り上がりすぎてしまいました。そしてその…
「日本人男性じゃないな」と思うアジアンのルックス - Inside the gateという記事におかだ様というな読者の方からこんなコメントをいただきました。 マリアさんはじめまして。私は学生で、横須賀ベースのとある飲食店でアルバイトをしています。マリアさんの…
現在はどうかわかりませんが、私がベースで働いていた頃は、相手が日本人客の可能性があってもとにかく必ず第一声は英語で挨拶!と指導されていました。なぜなら見た目が日本人っぽくてもアメリカ人客ということも大いにありえるので(実際、日系アメリカ人…
予約をしたつもりが、実はし忘れてしまった!という客が40人くらいで来店した時の話です。下々で働く人間だけで判断するならば、この数字は明らかにキャパを越えていましたから「予約なしでは受け付けない」人数ですが、幹部が「入れてあげなさい」というの…
「客に何か言われたら、相手が気が済むまで平謝り」という光景はまず見られない横須賀基地。お客様は宝物ですが神様ではありません。そこで接客業に就いていた時に感じたこと、学んだことです。私よりもうんと若いのに、頭の回転が速くて機転とはったりの利…
ベースで働いていた頃、同僚のカイルが"Maria, your husband is here."と私を呼びに来ると、本当の夫なのか、それとも第二の夫なのかわからなくなっていました。そこでカイルが"Davis."とフォローするのです。そして私は「ああ、Davisね」とわかります。この…
横須賀基地に出入りするのは日本人、アメリカ人、そしてフィリピン人がほとんどですが、一番みっともない客が多い国はどこでしょう?筆者自身の基地での接客経験をもとに、そして現在も接客業に就いている友人達から話を聞くと(・・・・・・ドラムロール・・…
Thanksgiving に絡んで思い出したエピソードが一つあります。"Maria, you're admirer is here."「マリア、あなたのファンが来てるわよ」ベース勤務時代、バックに引っ込んで溜まった事務処理をしていると、こんな風に同僚にカウンターへと呼び戻されました。…
横須賀基地で接客業に就きたいという方は和洋折衷で行くといいよ(2) - Inside the gateという記事の続きです。日本人従業員でしかも女性というだけでなめられがち。だから君も時には嫌な奴になってがつんというべきだ!と言ったアメリカ人男性従業員・カ…
横須賀基地で働く非アメリカ人従業員の中で、最も大きな勢力を誇るのはフィリピン人達です。在日米軍基地なのに、日本人じゃないんですよ・・・・。日本人がフィリピン人に気を遣いながら働いている、不思議な環境です。恐るべし、彼らの繁殖力ですよ。です…
「日本人だけの団体客のテーブルはモチベーションが下がるよね」「一応基本給はもらっているわけだから、普通にサービスはするけど、やっぱりチップがもらえないのなら手は抜きたくなるよね。特に忙しくなってきたら、チップをくれそうなテーブルを優先しち…
チップを稼ぎまくっていたアメリカ人従業員といえば・・・このブログのリピーターの方はもう想像がつくでしょう。はい、ご想像のとおりメンヘラアメリカンDさんです。 船という船が全て停泊していてベース上の人口が多い時期で、さらに週末などのかき入れ時…
地味顔の私がベースで接客業に就いていたわけですが、やはりおとなしそうに見られましたよ。するとたいていアメリカ人男性、特に若い子達はギャップに驚きます。「おとなしそうな顔してるくせに、わりとtoughだな(笑)」と。酔っ払い達はちょっときわどいfl…
お食事中の方はご遠慮くださいベースで働いているとどうしてもやってしまうこと。それは「どうせ客は日本語がわからないだろう」という前提で、客を目の前に日本語で色々と話してしまうことです。日本語がわかるアメリカ人も時々いるため、あまりやらない方…
私が勤めていた施設には、自衛隊員も時々来店しました。土・日は家族連れも見かけましたが、休日を過ごす彼らを見ているとこちらが疲れるのです。その理由は、隊員達は休日も自衛隊員内の上下関係から解放されないから。本当に自衛隊って上下関係が厳しいん…
ケビンという男性常連客の話です。私が休みに当たっている日に職場にやってきて、出勤していたメンヘラDさんに私の分のクリスマスプレゼントも渡してくれました。そして後日私が出勤し、プレゼントを受け取るとクリスマスカードが添えられていました。まず私…
イケメンジャーナリストAhmed Shihab-Eldin氏のツイートを読んでふと思い出したことがあります。 So should we talk about the fact that it is going to be 65 Fahrenheit and 19 Celsius in NYC on Xmas, or pretend like it's not a thing? — Ahmed Shiha…
「45ドル近くのチップをもらった時の話 - Inside the gate」に続き、今回は100ドルのチップをもらったウェイトレスのお話です。場所は東京のレストランです。お醤油、お水、お酒、お花、お通夜・・・「お」をつけると丁寧に聴こえるということは、日本に長く…
本題に入る前にflirtとは何かということについておさらいしましょう。 flirtとは、英和辞典だと「いちゃいちゃする」と書かれていることが多いのですが、実際にはそうではなく、つまらない日常を少しでも楽しくするため、彩を与えるために、節度を持って男女…
接客業は楽しいことばかりではありません。嫌な事だってたくさんあるのは、どこの国で接客をしても同じ(日本人ほど細かくて面倒な客はいないでしょうけれど・・・)。私がベースで接客業に就いてみて「いいなぁ」と思ったことの一つが、人々が笑いを大切に…
ベースで接客業に就いていた時の話です。ランチラッシュを過ぎた後の、週末の静かな午後でした。セクシーな黒人男性のお客様が一人でやってきました。年齢はおそらく40歳近かったと思います。落ち着いた感じの人でした。「おすすめは何かな?」などと聞かれ…
米海軍横須賀基地には多くの自衛隊員も出入りします。やはり人間ですから、中にはめちゃくちゃ感じが悪くて、日本人スタッフの間で情報が共有されてしまうほどの人もいますし、気味の悪い人もいましたが、全体的に見ると自衛隊員の方達は感じのよい人が多か…
アメリカのレストランでチップの記入欄に"LOL"「(笑)」と書いた失礼なお客の話がフェイスブックでシェアされていました。テーブルを担当したウェイトスタッフが憤慨してシェアしたのだと思います。 食事が出てくるまで一時間かかった(とレシートにも書か…
横須賀基地のバーテンダーやウェイトスタッフが年間に稼ぐチップの額(1) - Inside the gate という記事でこう書きました やはり英語力は必須。接客する上で最低限だと思います (中略)だけど英語だけで考えると、ネイティブスピーカーにはかなわないんで…
クック(調理士)もチップをもらえますが、以下の場合のみです。 パーティーでサーブした場合 イベントに行って現地でサーブした場合 というわけで、同じ横須賀基地内でもフードコート内のファストフードなどではなく、クラブのレストランで働いているクック…
横須賀基地でチップをもらえる職種は ウェイトスタッフ バーテンダー ホステス(日本のホステスとは違い、案内係という意味) キャッシャー クック(通常勤務でもらうことはまれですが、パーティーやイベントでもらえます) ですが、その中でもおそらく一番…
毎日きちんとお化粧してくるOLさんと一緒に働いていたのが日系企業勤務時代。ベースで働くようになってからは、施設が繁盛する週末しかフルメイクをしてこないアメリカ人女性の同僚とフィリピン人女性の同僚達を見ていて、そういうのもいいかもなぁと思うよ…