Inside the gate

米海軍横須賀基地でお仕事をしたいと思っている人達のためのサバイバルガイド。情報が古いということが玉に傷です。英語学習や異文化に関するエッセイも書いています。

在日米軍基地内で働いていると、ついやってしまいがちなこと

お食事中の方はご遠慮ください

ベースで働いているとどうしてもやってしまうこと。それは「どうせ客は日本語がわからないだろう」という前提で、客を目の前に日本語で色々と話してしまうことです。日本語がわかるアメリカ人も時々いるため、あまりやらない方がよいのですが、周囲に気を遣うことなく堂々と話せるっていいなぁとつくづく思ったというのも正直なところ・・・。

ある晩フィリピン人の同僚とともにシフトが入っていた時のことです。
ある臭いが鼻をつきました。そしてそれは、何をどうやったらこういう臭いになってしまうのだろう、という悪臭を放っていることで知られていた日本人男性従業員の臭いでした。その男性を南部さんとします。

Smelly Sock


「ねえ、今一瞬南部さんの臭いがしなかった?」

私がそうたずねると、フィリピン人の同僚はふきだしました。そしてあたりを見回して、南部さんが潜んでいないかチェックしたのですが、彼の姿は見当たりませんでした。そう、南部さんは「得体の知れない悪臭」の代名詞的存在になっていたのです。
彼女の目の前に立っていたのは若い白人男性客でしたが、どうやら臭いのもとは彼のようでした。


私:南部さんの臭いって彼独特のものではなく、インターナショナルなんだね・・・。


同僚:あの臭いがする人、アメリカ人でも時々いるよね。だけど何の臭いかなぁ。南部さんは見た感じで明らかに不潔ってわかるから、臭いのも理解できるけど、目の前にいるこの男の子なんて見た目は普通だよね。

こんなことを日本語で、客の目の前でやりとりする私達。もしも客が日本語が流暢なアメリカ人だったとしたら、もう完全にアウトでしょう。
ところで悪臭を放っている南部さん本人は、その臭いに鼻が慣れてしまっているせいか、まったく気にならないようです。なぜなら南部さんは、食事を従業員用休憩室でとらずに、お客様がいるスペースに出てきて食べるのです。
自分が臭いとわかっていたら、休憩室に引っ込むと思うんですよ。お客様に迷惑だから。だけどそうしないということは、もう南部さんの鼻は完全に麻痺しているのでしょう。

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