映画「ラスト・ホリデイ」のクリップ。この先ネタバレがありますのでご注意ください。
クイーン・ラティファが演じるジョージアは、ルイジアナ州はニューオーリンズにあるデパートの店員。店舗全体の第四四半期の売上げは芳しくありませんでしたが、ジョージアが担当していた売り場は最高の利益をあげていました。だけど優れたリーダーシップに恵まれていなかったこのデパートで、彼女は過少評価されていました。それでも腐ることなく客にとても親切にしていたジョージアは心優しい女性でした。
そんな彼女が余命三ヶ月と宣告されて、上司のアデイミアン氏(マット・ロスが演じています。assholeぶりが最高)のオフィスにやってきます。余生をどう過ごそうかと考えた結果、退職の話をしようと思ったから。そんな大切な話を彼女がしようとしているというのに、アデイミアン氏は会社から与えられた携帯電話を手放そうとしません。その失礼な態度に、それまでは温厚で静かだったジョージアがぶちきれて、彼の携帯電話を叩き壊します。
「その電話、400ドルもするんだよ。君の給与から引かれるからね」
「引けば?どうせなら給与全部持っていけばいいじゃない!」
もうあの世への旅立ちのカウントダウンに入った人間は、心に羽でも生えてしまっているのではないかと思いました。こんな風に会社をやめられたらすっきりするだろうなあ。
だけど私達だってあと一時間後に死ぬかもしれないし、明日死ぬかもしれないし、それは神様にしかわかりません。私達にも、羽は生えている。