西寄りの中近東には美形が多い? - Inside the gate という記事で、シリアを旅したことがある方が書かれた記事を紹介しました。
ご紹介した記事は2007年に書かれています。ということは、現在は政府軍と反政府勢力、そしてISによってめちゃくちゃにされたシリアという国家も、今から8年前は子供達の笑顔があり、外国人が旅行できるような状態だったということです。
あなたが外国に旅に出て現地の可愛らしい子供達と触れ合ったとします。そして日本に帰って来て数年経ち、旅行中に撮影した画像を見ながらその地を、その子達を思い出して「あの子達元気かなぁ」と考える時、その子達が生きていることが前提です。
だけどシリアの場合は違うのです。元気かなぁではなくて「生きているのか」となるのです。何も悪いことをしていないのに、同じシリア人に、あるいはISの兵士に殺されてしまっているかもしれません。
10 year old Abdullah Omar saw his father being killed by soldiers in his village in Syria. When he came to the Maram...
Posted by Al Jazeera English on 2015年4月21日
シリアのイドリブ市に暮らしていたアブドゥラ・オマール君は、目の前で父親を殺されました。
ある日兵士が家にやってきて父親を連れて行こうとしました。家族は父親にしがみつき、連行させないようにしました。すると兵士達は家族の目の前で父親を撃ち殺したのです。
それ以来アブドゥラ君は怒り、彼から笑顔は消えました。現在は施設で他の子供達とともに教育を受け、笑顔も取り戻し、将来は医者になりたいという夢もあります。
この施設ではまず勉強よりも子供達が奪われた本来の人格やアイデンティティを取り戻すことが先だそうです。そして未来のシリアを作っていける世代を育てていくのです。
アル・カイダとは:1978年ソ連のアフガン侵攻対抗を目的に米CIAが支援し育て上げた組織。これはwikipediaにも載っている情報。これが"テロとの戦い"という口実の武力行使を正当化する為の米国お抱えのテロ集団となる。現に米国が支援するシリア反体制派にはアル・カイダも含まれる。
— フィフィ (@FIFI_Egypt) 2013, 8月 31
「アンジェリーナ・ジョリーよりも頑張ってくれている人達がいるのに、そこにはカメラは回ってないんだ。(カメラがやってくるのは)君の周りだけだね」というコメントがあるのですが、私はそれでいいと思います。
シリアの難民達のために活動している全ての人達に平等にスポットライトをあてられたらよいけど、現実問題として、難民達だけではなく彼らのために働いている人達もちゃんと食べて暮らしていけるように資金を調達する必要があります。
ですからアンジェリーナ・ジョリーがこうやって自分の知名度を利用して、世界中に「今シリアで何が起きているのか」に目を向けてもらうことができれば、より多くの人が募金してくれると思うんですよ。
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