過激な描写が含まれますので、そのようなものが苦手な方は閲覧をご遠慮ください。
現在HONY(Humans Of New York)ではアフガニスタンやイラクで兵役を経験した人達の特集を組んでいます。
上のポストをざっと訳すと、この青年は紛争地域(おそらくアフガニスタン)で医療関係者として働いていました。そしてある日、二人の現地の男性が何枚もの血まみれの毛布にくるまれたものをパシュトゥーン語で叫びながら運んできました。
その毛布をはがしていくと、中にくるまれていたのは小さな女の子でした。
サッカーで遊んでいた時に地雷を踏んでしまい、腕や膝下が吹き飛ばされていました。
少女の泣き叫ぶ声、剥き出てしまった肉の匂い、それらすべてを頭の中から追い払い、青年は止血をはじめとした応急処置を施しました。そうしているうちにヘリコプターが飛んできて、少女を連れて行きました。そして少女は一命をとりとめたのです。
応急処置をしている間は任務に集中できました。訓練のたまものです。どのような状況下にあっても動揺しないように訓練されているのです。だけど少女が去った後に彼を襲うものに対し、彼の心は訓練されていなかったのです。
PTSD 見えにくい、わかりにくい傷
PTSDという言葉が日本でも聞かれるようになってからというもの、「PTSDになりそう」と冗談にまで使われるようになりましたが、あまり軽々と使うものじゃないなと思いました。
紛争地域から生きて帰ってきた兵士達は、何をその地で経験したかにもよりますが、もうその土地に行く前の彼らとは違う人間になってしまったようなものなのです。彼らを受け止める家族も戸惑うでしょう。
Fallen soldiers 戦地で命を落とした人達
基地のテレビで放映されているAFNを見たことがある人は、番組の間にfallen soldiersの名前、年齢、所属、出身地が流れるのをご存じでしょう。アメリカに生きて帰ってきて、家族と抱き合いたかった人達。戦地でともに過ごした人達も、たとえ戦地という環境とはいえ、身近にいる同僚の死に慣れるということは決してないはずです。
KIA(Killed In Action)
もう数年前の話です。
私がベースのあるお店に入って座ろうと席を探していると、一つのテーブルに、ある青年の写真が置かれていました。大きくプリントされたその写真の中の青年は、とてもいい笑顔。その写真には、彼の名前とともにKIAと書かれていました。そしてKIAの横には年月日。
Killed In Action。彼が戦地で命を落とした日です。
テーブルにはリカーの入ったショットグラスが供えられていました。
お店の方の話によると、前の日の晩にその青年の弟さんがやってきて、テーブルに置いて行かれたそうです。あの笑顔の写真を選んでいる時の弟さんの悲しみはとても想像できませんでした。
戦争っていつまでこうして続くのだろう。
海軍特殊部隊SEALsの仲間たちとの記念撮影。マイケル・マーフィー大尉は写真右端。右から3番目のマーカス・ラトレル2等兵曹を除く全員がレッド・ウイング作戦で命を落としました。 https://t.co/PoNwcRdQZb pic.twitter.com/UgXmSpeT4a
— 在日米海軍司令部 (@CNFJ) 2016年6月28日
HONYはシリア難民へのインタビューも特集しています>>シリアっていったいどうなっているの - Inside the gate