今からもう15年くらい前に読んだコラム。
日本の田舎の官公庁で働くアメリカ人の青年が書いたものでしたが、こういう内容でした。うろ覚えです。
「会う日本人誰もがこう聞いてきます。『お寿司は好きですか?』『納豆は食べられますか?』もう嫌になりました。あなた達がアメリカに行って、言葉を交わすアメリカ人が皆『ピザは好きですか?』『ハンバーガーは好きですか?』って聞いてきたらどう思いますか?飽きませんか?」
彼は日本語がとても流暢でした。東京によくいる下ネタしか言えない(それでも目的は達成できるからそれ以上学ぶ必要もないのでしょう)バカ外国人と違い、知性と教養を感じる言葉を話す青年でした。昔から「将来は日本に住みたい」と願い、高校では第二言語として日本語を選択して勉強したから流暢なのだと言っていましたが、おそらく地頭のよいのでしょう。
私は「日本は安全で街が清潔で」等の散々使い古された社交辞令一切抜きで、日本人とのコミュニケーションをとっていて感じたことを率直に書いた彼本人もいいなぁと思いましたが、そのままこれを媒体に掲載したお役所の懐の広さにも感銘を受けました。まあその媒体が田舎の地味なものだったから、それほど多くの人の目には触れないだろうという考えだったのかもしれませんが、SNSでまたたく間に拡散される今の時代に同じコラムが公開されたら、すぐに「日本出ていけ」と炎上して、何も悪いことをしていないのにとりあえず事態の鎮静化のためだけに謝罪をしなくてはいけない展開になっていたことでしょう。
「赴任先の第一希望は横浜だった」と言っていたこの青年。
その希望が通らずに、結局赴任先は日照時間の短い暗い地方都市。そこで見かける、日本でしかいきがれない外国人達とは当たらず触らずつきあいつつも、外国人としてではなく普通の一市民として暮らす気満々だった彼。
「得意な日本料理はかつおのたたきです」
イケメンでユーモアのセンスもあってかつおのたたきも作れるアメリカン。
マイクだっけマークだっけ。
まだ日本に住んでいるとしたら、どんなおっさんになっているんだろうと興味があります。かっこいいおっさんになっているといいなぁ。
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