Inside the gate

米海軍横須賀基地でお仕事をしたいと思っている人達のためのサバイバルガイド。情報が古いということが玉に傷です。英語学習や異文化に関するエッセイも書いています。

横須賀基地は兄弟・姉妹だらけ。それでもいいんです。誰でももともと誰かのお古ですもの。

 

日本で甘やかされたアメリカ人女性達は帰国後どうするんだろうね - Inside the gate という記事でも書いたように、横須賀基地の恋愛市場は男女比率が大きく偏っています。圧倒的に男性が多い。
血の気の盛んな若い米兵達がごく少数のアメリカ人女性達を巡って争うわけですから、当然「俺達兄弟?」というケースは出てきます。

自分の友達を追いかけていた男性を釣り上げた人妻

私が知っているケースでは、こんな話があります。
メラニーという若い女の子がいました。お父様が軍人で、扶養家族として来日しましたが、「軍人の子供」として海外に滞在できる年齢の上限に達してしまったためアメリカに帰国しました。
メラニーを気に入っていて、何かと口実を作っては毎日のように彼女の職場に顔を出していたビルという男性がいました。彼女の職場に顔を出すうちに、メラニーの同僚であり親友であったジャネットとも知り合いました。

「メラニーは?」

「今休憩に入ってる」

こんなやりとりしかしなかった二人ですが、メラニーが帰国してしまった後、ものすごい速さで距離を縮めていきました。ジャネットが離婚の相談をビルにし始めたあたりからでしょうか。
メラニーとビルはつきあっていたわけではありませんから、ジャネットがメラニーに負い目を感じる必要はないにしろ、やはり「自分の親友を狙っていた男」に近づくのは、心情的に色々ありますよね。
もうビバリーヒルズ状態ですよ。

今更一人で生きていけない。バックアップ準備済みで離婚

あっという間にジャネットの離婚が成立したある日のこと。友人からランチに誘われました。「ジャネットとビルのお別れ会のランチなの」というではありませんか。

ビル・・・ビルってメラニーを追っかけていたあのビル?
離婚したジャネットは日本での在留資格がなくなって、たまたまビルのPCS(Permanent Change of Station) order=次の駐屯先も決まるタイミングも同じだったとかで、二人のお別れ会をまとめてやるだけなのかな、と思った私も、念のため確認をしました。

「二人とも日本を離れることになったの?」


「そうだよ。それから・・・実はつきあい始めたみたい」

「ねえ、そのランチって私も行っていいのかな?私、彼がメラニーを気に入ってかなり必死にアプローチしていたのを近くで見てるからさ、私がいたらビルは気まずいんじゃないかな」

「マリアさん、横須賀基地にいるアメリカ人は皆兄弟姉妹みたいなもんだからさ、そんなの気にしていられないって。大丈夫大丈夫。それにあの人達どっちもどっちだから・・・ある意味お似合いだよ」

当日Officers' Clubでのランチに参加しましたが、案の定ビルとジャネットは私と一度も目を合わせませんでした。やっぱり気まずいらしいです。こうしてビルは次の駐屯地・バージニアに発ち、ジャネットは故郷であるニュージャージーのご両親のもとへと戻っていきました。

その後彼女はすぐにバージニアに引っ越してビルと暮らし始め、現在はなんとかプロポーズをさせようと必死でフェイスブックを使った追い込みを始めたところです。福利厚生目当てにセイラーからセイラーへと渡り歩く女性の手練手管を拝見させていただきましょうか。うふふ。


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