神奈川県民の意外とハードな生活 睡眠時間を削って長距離通勤、片道100分も当たり前
神奈川県に住んでいると、毎朝辛い思いをして都心まで通勤することに不満はあっても疑いはもたないというか、「人生ってこういうものだ」っていう部分があると思います。
私自身新宿に通っていた頃、夫(横須賀基地勤務)に「1万円あげるから一度一緒に通勤電車に乗ってみてほしい」と頼んだところ「1万円あげるからもう二度とその話はしないでくれ」と言われました。彼なりに日本の首都圏における通勤地獄の恐ろしさは想像できているようですが、体験はしたくないということでしょう。
「そこまでして都心に働きに出ないと暮らしていけないの?」と母に言われて気づいたこと
両親が遊びに来ると、横須賀だけでなく(「海軍カレーを食べたい」という親じゃなくてよかった・・・あれは金を出して食べたいと思わない)東京も案内するのですが、私がまだ都心に通勤していた頃、休日くらいは電車に乗りたくないので両親を連れてタクシーで移動していたのです。
両親は「お金がもったいないから電車に乗ろう」というのですが、私は絶対にこれだけは譲れないと思うものに使うお金はまったく惜しくないので、タクシーでの移動にこだわりました。
すると母が「ねえ、あなたってそんなに大変な思いをしてまで、都心に通勤しなくちゃいけないの?横須賀、せめて横浜で仕事はないの?」と言ったのです。
年収は減ったけど、生活は潤い始めた
それからしばらくしてからですね。横須賀基地の空席に応募したのは。
年収は減りましたが、生活は変わりました。まずマンションが寝に帰る場所ではなく、暮らしを楽しむための空間になりました。時間と体力に余裕ができたので、今まで見えなかったことが見えるようになってきたんですよね。
それまでは「ハロウィン。ああ、そうっすか」って感じだったんだけど、玄関にハロウィンのデコレーションをする余裕が心に生まれました。体力的に楽になったからでしょう。季節、時の流れを感じて、それを自分もプレゼンテーションする楽しみを取り戻した感じ。
それからオーブン料理が増えた!うちはアメリカ人向けに改装された物件なので、コンロの下にconvectional oven(対流式のオーブン)が設置されているのですが、まっったく使っていなかったのです。
時間に余裕が生まれたことにより、あれを作ってみようか、これを焼いてみようかという意欲がわいてきました。電気代がかなりかかるので、あまりしょっちゅうは使いませんが、飲食業界で働く友人に色々教わって作りましたよ。対流式オーブン万歳。特に焼き芋!安納紅最高!!
平塚がいいらしいと思う時点で、通勤地獄で何かを失い、麻痺してしまっている証拠
新宿に通っていた頃、平塚にマイホームを建てた社員の人の話を聞いて「俺も平塚にしようかな」と言い出す人が続出しました。そりゃそうでしょう。東海道線の中には平塚始発のものもありますから、それに乗れれば座って都心まで通勤できます。そして座るために早めに平塚駅について並ぶ。早めにつくために、早く家を出る・・・・・。ああ・・・・・人生ってなんなんだろう。
そうやってずっと定年まで東海道線に乗って通勤し続けることに、何の疑いも持たないという人は、通勤地獄の中で何かを失ってしまったというか、麻痺していると思うのです。
私も平塚はいい街だと思いますよ。だけど暮らす場所の選択基準に都心への通勤時間や、「座って通勤できるか」ということが含まれている時点で、なんか日本人(首都圏在住に限る)ってすごいなと思うのです。
通勤地獄を定年まで耐えること、そしてその地獄を少しでも楽にすることがとても大事なんですよね。そういうものを生き抜くために生まれてきたわけじゃないのに・・・。仕事って生きていくために稼ぐ手段ですよね。
なんのために生まれてきたのか、とか通勤電車に揺られながらふと頭をよぎることがあっても、それをかき消すのが住宅ローンの五文字。
逆パワースポット新宿駅 こんなBGMがかかっていたら少しは空気がよくなるんじゃないかなと思う曲
昔通勤していた新宿駅とその周辺が大嫌いです。今でも嫌いです。あそこに行くとどっと疲れるんですよ。特に駅構内は朝の通勤ラッシュ時間帯は、なんか皆殺気だっていますよね・・・。あれじゃ病むよなぁと思わずにはいられません・・。
だけどそんな逆パワースポットもBGMで雰囲気が変わるんじゃないかな。新宿駅には似合わないだろうけど、私が「こんなのがBGMだったら、肩がぶつかったという理由で相手を殴る人も減るのではないか」と思う音楽をあげてみます。
1曲目 マーラー 交響曲第五番 第四楽章
2曲目 バッハ G線上のアリア
この曲はYouTubeで検索すると無数の動画がヒットしますが、私はこのVoices of MusicのG線上のアリアが一番好きです。
3曲目 ドヴォルザーク 交響曲第9番「新世界より」第二楽章
小学生の頃、キャンプファイヤーの時に学年一同で歌った曲(「遠き山に日は落ちて」に編曲されているバージョン)。歌詞がないほうが絶対いいと思います。
つらつらと書きましたが、私が通勤地獄から抜け出せたのは、やはり一家の大黒柱ではないからという甘えがあるんですよね。大黒柱の皆様、病まない程度に頑張ってください!
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