ベース勤務時代、社交辞令でアメリカ人のお客様に出身地を聞かれることが多々ありました。私がどこの出身なのか、別にそんなに興味があるわけじゃないんだけど、スモールトークの流れでまあ聞いとくか、みたいなそんなノリで。
でも私の出身地=雪国の地味な県の名前なんて言ったところで、大都市じゃないからどうせ誰もわからない、というのが私の本音。
留学時代、千葉県や埼玉県出身の人達がアメリカ人にI'm fromTokyo.と言っているのを聞くたびに「おまえ嘘つくなよ」と思っていましたが、ベースで働くようになってその気持ちがわかるようになりました。
そこで思いついたのが、まずは地名を出さないということでした。言っても誰もわからなくてお互い気まずいから(苦笑)。その代り
- It's up in north and about two-hour bullet train ride from Tokyo.「北国で、東京から新幹線で〇時間」と説明する
- "We believe that we produce the best....." と名産品を嬉々として語る
と、だいたいどこらへんなのか地理的にイメージしやすく(悔しいけれどやはり東京を基準にするとイメージしやすい)、またその名産品が造りだされる土壌や気候が想像しやすいので、気まずい沈黙は避けられます。そこでようやく具体的な地名を出すようにしていました。出したところでやはりわからないんですけどね(笑)。
関連記事:「どこで英語を勉強したの?」とアメリカ人のお客さんに聞かれるとこう答えていました
同じ北国でも、アメリカ人が説明するとこうなる(笑)
私と同じように、アメリカでも寒い地方の出身の人のお話を聞いていると、自分もこんな風に面白おかしく故郷について紹介できたらいいなぁと思うことがあります。例えばニューハンプシャー州。
北大西洋に面した極寒の地といえば、まず思い浮かべるのが「シーフードが美味しそう」。これはもちろん話題にのぼりましたが、ニューハンプシャー出身のこの男性はこういったのです。
「ニューハンプシャー州の厳しい冬の一番のご馳走はなんだかわかるかい?ニューハンプシャーといえばメープルシロップ。それをまだ(降ってきて間もない)きれいな雪で作った雪玉にかけて食べるんだ!子供の頃はよく食べていたけど、美味しかったぞー!」
私はその話を聞いているだけで、こんな光景を思い浮かべました。
「訪れてみたい」と人に思わせることのできる話し方って、結局その土地への愛を伝えられる人の話し方ということなんだろうなぁと思いました。
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