お互いの、あるいは第三者の口癖や喋り方の真似をしてげらげら笑う時ってありますよね。そういう時に「ものまねをする」という場合、imitate, mimic, mockのどれを使ったらよいのかわからないというケースに遭遇することがたくさんありました。
私が今まで交わしてきた会話、遭遇したシチュエーションからの判断になりますが、こんな感じです。
大雑把にわけると、imitateとmimicは批判的な意味を伴わない
imitate/mimicは特定の誰かの真似を純粋にして笑ったりするただけで、そこに他意はありません。例えばメンヘラアメリカンDさんとの会話を例にしてみると、彼女の日本語は当時まだかなり拙かったし、本人もそれを自覚した上でふざけて話していた部分もありました。だから私は彼女の日本語をよく真似しました。すると彼女は笑いながらこういうのです。
"That was a good mimicking!" 「今のはうまいものまねだったわ!」
そして私以外の従業員達もDさんの日本語の話し方を真似し始めた頃、Dさんはこういいました。
"Everyone started imitating the way I talk!" 「誰もが私の話し方を真似するようになったじゃない!」
この場合、Everyone started imitating the way I talk (to make fun of me). というように、親しい間柄で相手をからかうようなニュアンスが含まれています。またimitateは、小さな子供が大人の話すことを真似する時にもよく使われます。
以上のようにコミカルな使われ方をすることが多い二語に対し、mockは攻撃的な意図が感じられます。
真似をすることでその人をあざ笑うニュアンスが含まれるのがmock
再びDさんの話になりますが(ほんと彼女は色々あるなw)、同じ国の人達にすら嫌われていた、底意地の悪いフィリピン人女性従業員にねちねちとつっこまれてキレかけたことがありました。彼女はここで黙って我慢するような人ではありませんでした。ちゃんと仕返ししましたよ。
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意地悪をされた数時間後、若いアメリカ人男性客達が座っていたテーブルの脇をDさん通り過ぎる時に、そのフィリピン人が通路をふさいでいたので(ただしこれはわざとではなく、偶然)"Get out of my way."「どきなさいよ」と命令口調で、あえて客に聞こえる大きさで言ったのです。
するとその直後、Dさんが店舗後方に引っ込んだら、ちょうど意地悪なフィリピン人がその命令口調を真似しているところでした。Dさんはその様子を私に伝える時に勝ち誇ったようにこう言いました。
"She knows I did it on purpose because she seemed pissed. I saw her mocking me in the back (of the restaurant)."
「あいつ(意地悪なフィリピン人)は私がわざと客の前で恥をかかせたって知ってるのよ。だって彼女怒っていたもの。レストランの後方(従業員が控えている場所)で私の真似をして馬鹿にしているのを見たのよ」
同じような意味を持つ動詞がいくつもある場合、文脈にあっているものを選ぶのはノン・ネイティブスピーカーには難しいですね。
imitateの意味・用例|英辞郎 on the WEB:アルク
mimicの意味・用例|英辞郎 on the WEB:アルク