The struggle is real.ってよく聞くけど、どういう意味なの?どういう風に使われるの?と思っている人は多いと思います。
Urban Dictionary(英辞郎で検索しても見つからないキーワードはだいたいここでわかる)によりますと先進国特有の、物資に恵まれているからこその困難。この困難ですが、「まあそんな些細なことでぎゃあぎゃあ騒いで」みたいな皮肉でもあり、自虐でもあるようです。例えばこんな時。
例1:ストローがない・・・マクドナルドのフェイントに見事にひっかかる時
飲み物が入っている紙袋の中にストローがないと「入れ忘れられちゃったのかな・・・・」と私は思うわけです。だけどここでがっくりさせるのは、マックのフェイント。オーダーをひとまとめに入れてあるビニール袋の中に、ちゃんと入っているのです。それを見て「ああ、よかった」と言うと、夫が脇から皮肉っぽくThe struggle is real.というのです。
例2:携帯電話を職場に忘れてきた!アラームのない一人暮らしの女性がとった苦肉の策
私が昔働いていた場所で同僚の女性が、職場のロッカーに携帯電話を忘れてしまいました。そこで困ったのは、彼女は一人暮らしで、しかもアラームは携帯電話しかないのです。
「アラームがない・・・」
そう思った彼女は、しかたがなくキッチンタイマーをアラーム代わりに使うことにしました。ところがそのキッチンタイマーは最長でも90分までしかセットできません。
もうオチは想像ついたでしょう?彼女は90分にセットし、それがなるたびに起きてセットし直して、また眠りについて90分後に起きて・・・ということを起床時間まで繰り返し、寝坊を妨げることができました。
出勤してこの話を聞いたアメリカ人男性上司が笑いながら"The struggle was real."と言ったのをよく覚えています。
例3:団体客全員に真っ赤なクレジットカードを出されて、間違えずにお返しできるか不安
支払いの時、アメリカ人はきっちり割り勘ということをしません。基本的に「自分が食べたものは自分で払う」split checkです。ええ、合理的です。ですから自分が食べていないものまで自分も支払わされる(またその逆もしかり)というような、割り勘による不平等は生まれません。
団体客が支払う場合、一人ずつチェックとカードを渡してくるのですが、全員があのNavy Federalの真っ赤なカードを出してきた時がありました。
(画像はDebit Cards | Navy Federal Debit Card | Navy Federal Credit Union
からお借りしました)
「これを注文した人がこの人で、あれを頼んだ人があの人で」とcheckの内容やその人の服装・人種などのわかりやすい特徴と照らし合わせて、自分でよく覚えていないといけません。落ち着いて順番通りにやれば、間違えることはない程度のものです。
目の前に出されたカードは10枚近く。私に対し申し訳なさそうに微笑みながら、一瞬静まり返る団体客。彼らを見てふと思いました。
「カード社会のアメリカらしいよなぁ・・・あ、待って。これってThe struggle is real.が使える場面じゃないっけ?」
そこで私は思い切って"The struggle is real....."と言ってみました。するとそこにいたお客様達が皆大爆笑したのです。おとなしそうな日本人従業員の口から出たというギャップもよかったのでしょう。
the struggle is ...に対する自分の解釈が正しいかどうか試したかった私は、実践で使ってみて相手の反応を見ることにより、それを確かめることが出来てよかったです。
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