Inside the gate

米海軍横須賀基地でお仕事をしたいと思っている人達のためのサバイバルガイド。情報が古いということが玉に傷です。英語学習や異文化に関するエッセイも書いています。

ギャングの首都 ロサンジェルス

かつてはSouth Centralと呼ばれ(今でもそれで充分通じます)、現在はSouth Los Angelesと呼ばれるエリアにはヒスパニック系を中心に多くのギャングが存在します。South Los Angelesで検索すると、なんだか物騒なエリアの画像がたくさんヒットするのも納得ですし、こりゃトランプ大統領が壁壁壁壁壁とうるさくなるのもわかります。サンディエゴのBarrio Loganくらいで震えあがっていた私は一生近づくことがないと思われるエリア。

South Los Angeles - Google 検索

有名なところだと18th Street など。

www.youtube.com

上の動画はまだ全部見終わっていないのですが、見たところまで要約すると、ギャングが勢力を拡大しているのはロサンジェルス市内ではなく、ロサンジェルス郡です。

South Centralで最強のギャング 18th Streetはこうやって生まれた

1960年半ばに、黒人と韓国人に加えて中南米からの移民がダウンタウンL.A.の西側に住みつき始めました。
その中にあったPico Unionというエリアを支配していたのが、Clanton14(クラントンフォーティーン)というギャングで、メキシカンオンリーという排他的なギャングでした。そして非メキシカンであるという理由でClanton14に入れなかったメンバーで結成されたのが18th Street。名前はPico Unionの真ん中を走るストリートに由来します。

ギャング達にとっての壁画(mural)

Murals and spontaneous street art

South Centralで見かけられる壁画(mural)は「ギャングのアイデンティティであり、彼らにとってはタトゥーと同様にリアルなものなんだ。壁画が上から描き直されることはないよ」という存在。

18th Streetの管轄・・・じゃなくて支配下にあるエリアでは、18th Streetを象徴するmuralが、それ以外の場所ではその地を支配しているギャングによって描かれたmuralがあるのでしょうね。ここに日本人の学生なんかがのこのこ出て行ってスプレーでいたずら書きをして撃ち殺されても、自業自得としか言えません。

入るのも大変。出ることはもっと大変。それがギャング

ギャングに入る時、18th Streetに加入する時に通る道でもある儀式は、そりゃひどいものだそうです。18秒にわたって・・・・(←聴き取れなかった)されます。洗脳が解けた頃、ギャングをぬけようと思っても入る時よりもっと大変です。だって恐ろしくてぬけられないんですもの。だからといって夜逃げしても行くあてがない。それがギャング。
18th Streetという組織の力なしにどうやって食べていったらよいのか、わからないのです。私にこの18th Streetの話を教えてくれたのが、当ブログでも頻繁に登場するずる賢い世渡り上手のカイルです。
「俺のおばさん、18th streetの支配しているエリアに奴らよりも長く住んでいるんだけど、普通に暮らしている分には何にも困らないって言ってたよ」

South Centralといっても、全体がゲットーというわけでもなさそう

本当なのか・・・。そう思ってPico Unionをググってみると、なんとあのStaples Centerのすぐ近く!フィギュアスケートの国際試合がアメリカで行われる時、よく会場として使用されています。



Pico Unionの人口構成は

  1. ラティーノ 85.4%
  2. アジアン  7.6%
  3. 白人    3.0%
  4. 黒人    2.9%
  5. その他   1.1%

(引用元:Pico-Union, Los Angeles - Wikipedia

アメリカにいながらにしてスペイン語と韓国語(7.6%のアジアンは、近隣にKoreatownがあるためほとんど韓国系かと思われます)があちらこちらから聞こえてくる環境を想像しています。なんかすごいな。

標準英語よりもタガログ語が聞こえてくるエリア Mira Mesa (サンディエゴ)>>海軍の街・サンディエゴにはこの人のそっくりさんが多い - Inside the gate

「なんであなたはああいう格好をしないの?」とガールフレンドに聞かれた青年の答え

カイルのガールフレンドが、彼にこう聞いてきたそうです。 「なんであなたはバギーな洋服を着ないの?」

baggy pants

Tシャツもパンツもバギー(だぼっとした)なものを身につけている若い男の子は横須賀基地でも見かけますが、カイルの出身地でもあるカリフォルニアにはもっと大勢います。だけど若いカイルがそういう服装をしないことを純粋に不思議に思ったガールフレンドが先ほどの質問をしたのです。
カイルの答えは「どこかのギャングに間違えられて撃たれたくないから」でした。これは冗談でもなんでもないそうです(苦笑)。


18th Street gang - Wikipedia

List of criminal gangs in Los Angeles - Wikipedia


横須賀基地のgang wannabes>>学習しないただのDQNな米兵、学習する米兵 - Inside the gate

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