Inside the gate

米海軍横須賀基地でお仕事をしたいと思っている人達のためのサバイバルガイド。情報が古いということが玉に傷です。英語学習や異文化に関するエッセイも書いています。

横須賀基地に義理チョコは存在しない。だってバレンタインデーもアメリカ式ですもの


日系企業に勤めていた頃、バレンタインデーって面倒くさいイベントだなと思っていました。義理チョコならぬ義務チョコ。もちろん女性社員→男性社員・・・・。こてこての日本風バレンタインデーにどっぷり漬け込まれて腐る寸前でした。
女性社員を代表して誰かが買いにいき、当日に男性社員達に配る。そしてそういうチョコレートを押し付けられた男性社員達は、一ヵ月後に同じように心のこもっていないお返しを買ってこなくてはなりません。
この二回のイベントを通じて交わされるのは気持ちではなく、物だけ。だって義務なんですもの。気がすすまないのはあたりまえです。それでも毎年やんの?って感じ。

chocolate!

横須賀基地の中はやはりアメリカ文化。バレンタインデー=チョコレートではなかった

私が働いていた横須賀基地の施設では、バレンタインデーの日になると従業員向けにちょっとしたデザートがキッチンやら休憩室に置かれました。マネジャーの提案でクックさん達が用意してくれたものや、マネジャーが買ってきてくれたもの。そして従業員達が自ら持ち込んだものなど、様々なスイーツ(笑)を中心とした、少し凝った盛り付けの食べ物であふれかえっていました。

チョコレートはあまり見かけられませんでした。もうこのブログで書かなくても皆さんご存知だと思いますが、アメリカ人にとってのバレンタインデーは、日本や韓国のような「女性が男性にチョコレートを渡して愛を告白する日」ではありません。カップルでささやかに祝う日です。
ですから私が勤務していた施設では、日本人、アメリカ人、フィリピン人、ヨーロッパ人が皆そのイベントに便乗して従業員達同士で美味しいものでも食べてお互いを労おう、というような空気に満たされた一日となるのです。

人間って不思議なもので、強制されなくなると与えたくなるものです

「女子従業員を代表して誰が買ってくる?」

「今年は誰の番?」

そういう面倒くさいこともいっさいなかった環境でした。義務付けられていない、強制されていないと思うと、人間って気持ちが軽くなるせいか、こちらから与えたくなるんですよ。
ベースの中の日本人村は日系企業よりも性質が悪いかったりしますが、私の施設の日本人村は結構強烈な人が多くて、面白い場所でした。だからそんなあなた達と共に働けて楽しいよ、ありがとうという気持ちを表すのにバレンタインデーというイベントが便利だったのです。
あっさりしていて楽しかったなぁ・・・・。

関連記事