この本には「女性の怒りは絶対になだめるな」というテーマについて語られている章があります。
女の園で働いていれば、相談を持ちかけられたり、グチに付き合わされることもあるでしょう。(中略&後述)相談を持ちかけられても、最初はとにかく話させます。話すだけ話すと感情の処理ができ、解決に向かって動けるようになるからです。また最初はモヤモヤしていても、話しているうちに「こうしたい!」という希望や「どうしたらいいでしょう?」という問いかけが出てくるのが女性です。
女は感情的な生き物ですから、男性から見たら面倒くさい部分も多いでしょう。女性部下の多い男性上司の気苦労、お察しいたします。
さて、アメリカ人男性上司の場合、このような面倒くさい生き物とどうつきあっているのでしょうか?
ハラスメント!と騒がれないように、自分の身を守る方法はちゃんと知っている
上司が女性従業員を自分のオフィスに呼び出して、ドアを閉めて話さなければいけないような内容の時・・・。あまり好ましくない内容の話です・・・。女性従業員によっては泣き出す人もいるでしょう。
ですからこういう時は必ず第三者を同席させます。そして仮に後で女性従業員がHROにハラスメントを申し立てた際に、証人としてバックアップしてもらうのです。
とりあえず同情しているポーズをとる
フィリピン人女性従業員が職場で仕事中に携帯電話で話しながら泣いていた時のことです。仕事中にプライベートで携帯電話を使用している時点でアウトでしたが、イケメン上司ライアンはその場で指摘しませんでした。女性従業員のことを思ってのことではありません。自分のためです。
そしてライアンは携帯の私用を見逃しただけでなく、こういいました。
「僕のオフィスのドアはいつも開けてあるから、僕でよければ話を聞くよ」
さて、ここで先ほど「中略&後述」と書いた部分について触れます。
真剣に聞く必要も、心の底から共感する必要もないので、そういうものと割り切ってポーズだけを真面目にとってあげてください。
このフィリピン人女性従業員は、送金が1,2日遅れたことで、母国にいる家族からしつこく催促が来ていたのです。それで「私達だって大変なんだから!」と泣いてしまいました。そこをライアンに見られたわけですが、もし彼女がライアンのオフィスでこの話をしても、彼にしてみればまったく別の世界の話ですから、黙って聞くことしかできません。だけどそれでよいのです。よい上司のふりをすることも彼の仕事のうちですが、その「ふり」に余計なエネルギーは注がないのが、ライアンの賢さでした。
女性従業員を適正に取り扱うために、下手に真面目に向き合っていると、そこにエネルギーを持っていかれてしまって、男性上司は自分の首を絞めるだけです。
女性は感情的で、共感を求める生き物ですが、いちいち心の底から共感していたら男性上司は身が持ちません。だからポーズだけとっておくというのは、非常に的を得ていると思います。
「オフィスのドアは・・・」のひとことは、ライアンのポーズだったはず。親身になって話を聞く気はなかったと思います。それでOK!
面倒くさい女性従業員や愚かな女性従業員に迎合する必要はない。そんな無駄なエネルギーは使わない
女性とうまくやるために、自分の性格を変えたり、相手を変えようとするのは無駄な労力。感情をコントロールし、行動を変えるだけでいい。ポーズで十分なのです。甘やかしてつけあがらせると、後で自分が大変な目にあうだけ。
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