先日ちょっとした騒ぎが横須賀基地内であったそうです。一晩で五人逮捕。逮捕された米兵達を見て、酒は飲んでも飲まれるな、を教訓にした若者達が大勢いることでしょう。
photo by Official U.S. Navy Imagery
まず最初に騒ぎがあったのがクラブ・アライアンス(通称Aクラ)のバーだそうです。そういう騒ぎのあと、たいてい本人達はつまみ出されるのですが、その時はセキュリティの人達の判断で、セカンドチャンスを与えたそうです。
結局その夜はクラブを閉鎖する事態になった
ところが血の気の多い若者達は同じ晩に再び騒ぎを起こしてしまい、もう一度かけつけたセキュリティがついに「従業員は今すぐクラブを閉館すること!従業員以外は全員外に出ろ!」と言ったそうです。
ところが一人のアメリカ人女性が「ここは2時閉館のはずよ。立ち去る必要なんてないわ」と言ってしまったのです。こういうことがあると、必ず一人はいるタイプ。「セキュリティとも交渉できる冷静で賢い俺/私 アピール」をしてしまう人のことです。このアピールのせいで、セキュリティともめて、このアメリカ人女性は逮捕されました。もちろん公務執行妨害です。
セキュリティに対し暴行した酔っ払い
さらにクラブを追い出された若者達は、気がおさまらなかったようで、騒ぎをなんとタクシー乗り場のほうまで持って行ってしまいました。そしてその騒ぎをききつけたセキュリティ二人が到着し、騒ぎをおさめようとしたのですが、なんと酔っ払いの一人が、セキュリティの一人に飛び掛ってペッパースプレー(目潰し)を奪おうとした上、首を絞めてしまったのです。
周囲にいた米兵達はみな彼を止めました。「お前セキュリティに対して何やってんだ!」と。首を絞める様子を見たことで、全員酔いがさめたのです。
首を絞められたセキュリティはトレーニングを受けていますから、警棒と護身術で応戦し(やはり武器はつかいこなせてこそ武器なのです・・・)、その米兵は御用となりました。
photo by Official U.S. Navy Imagery
他にもその場にいた3人が暴れたことで逮捕されました。
こうして一晩で五人の逮捕者が出たわけです。
逮捕された兵士達の今後ですが、除隊になるかどうかは軍法会議で決まります。それまでは留置場で過ごすか、留置場を出られて任務に戻ったとしても、遂行できる任務に制限が出るでしょう。
除隊は免れたとしても、ランクは最下位に降格、そして永久に据え置きになるのではないか、とのこと。これは実質的に除隊と同じようなものです。わかりやすく言い換えると、自己都合で退職に持って行く方法ですね。
ランクが一番下(E1)になると、住宅手当がありませんから船で暮らします。
船で暮らすといっても豪華クルーザーとはわけが違います。
自分はそうやって永遠に船上暮らしで、周りはどんどん自分よりも若い兵士達になっていく・・・・。それに彼が耐えられるでしょうか?
こうして軍をやめてアメリカに帰って職探しをするにしても、自ら除隊した理由を聞かれるでしょうし、reference check(以前の職場での勤務状態や、その人の簡単なバックグラウンドチェックを含めた身分照会)でひっかかって再就職が難しくなる可能性もあります。
お酒を飲んで気が大きくなると、もうその人は別人になってしまう・・・。酒は恐ろしいですね。
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