「またおまえの自慢話か・・・・」と思われる方もいらっしゃると思うのですが、日系企業で息苦しい思いをしている女性達のお役に立てたらいいなと思いながら書いております。
日本社会を150%濃縮還元したような、半官半民みたいな日系企業で働いていた頃、会社にいる間は死んだふりをしていました。つまらない女子トークにも器用につきあっていたし「あ~あもういちいち細かいなぁ・・・・」と思っても、それは組織の中で働いていればしようがないのです。自分の会社なら自分のやり方を貫けるけど、そうではないのですから、会社のやり方に従うしかない。
私の仕事が事務職だったことも、その会社で働くことをより大きな苦痛にしました。営業職なら数字さえあげていれば、ある程度変人でも構わないんですよ。だけど事務はその企業独自のやり方や理解不能な文化や煩わしい慣習が受け継がれていて、それに慣れて理解して、馴染めなくても受け入れていくしかない。割りきりって大切です。
結局その会社からお給料さえしっかりいただければ、別に陰口を言われようが変人扱いされようがまったく気になりませんでした。いえ、気にしないようにしていました。気にしだしたらきりがないし、組織に合わせられないのは、組織が悪いのではなく、合わせられないくせにそこで働くしかない自分なのです。飛び出す勇気もないくせにそこで働くしかない自分。
変人でも可愛がられた理由は、目には見えない女子力
「アベさんはまたきっと部長の目の前に座らされるよ」
「そうだよ。ホステス代わりだもんね」
部内でのレイアウト変更があるたびに、陰で表でこのように言われたものです。部長、そして直属の上司でもある部長代理に可愛がられていたのは本当で、常に彼らの目の前に座らされては息抜きの相手をさせられていました。
その様子を「アベさんはさ・・・・」と話のネタにする女性社員達は日本人が食事中にしてしまう残念なこと - Inside the gateという記事にも登場した、「残念なこと」をしてしまう人達です。みんな可愛いんですよ。女性誌から飛び出してきたみたいな人達でした。男性が目の保養にするなら、月並みな私ではなく彼女達でしょう。
なのに幹部社員達は私を目の前に座らせて喜んでいたのです。私はその理由を、皮肉を込めて目に見えない女子力だと思っていました。わかりやすい=評価されやすい女子力という資質イコール居酒屋で運ばれてきたもののとりわけを率先してやる、といった小間使い代わりであって、本当にくだらないものだと思っていたので、私は自分が可愛がられていた理由を、目には見えない女子力の勝利だと一人で勝手に喜んでいたものです。
ところで目に見えない女子力とはなんでしょう?そしてそれはとてもシンプルなもので、男性をたててあげられるということだと思います。要するに男性社員と話している時に、自尊心を決して傷つけないということと、話の腰を折らないということ。
- 自分の話は聞かれない限りしない。安藤美姫さんみたいに全部自分の話にすりかえるのはやめましょう。
- 相手が話したことを否定しない。否定するならせめて「確かにそうですよね」「なるほど~」などと、前にワンクッション入れる。何に対しても「でも・・・・」で始めるでも女にはなってはいけない。
- 自分が魅力的な人だと思われるように、面白いやつだと思われるようにアピールするのではなく、相手がいかに魅力的か、面白い人かを教えてあげる。魅力的なところも面白いところもまーったく思いつかない人は、無理して探してでも伝えてみる。
これだけです。それからエンゲル係数低くなります(ランチは外に連れて行ってもらって、自腹を切ることが減るから)。女子社員よりもおっさん達と食べる方が気が楽だった私にとっては一石二鳥でしたし、幹部社員達だって聞き役の女王みたいな女性社員を使ってちょっとした気分転換ができるわけですから、まさにwin-winの関係です。
女は同性の中におっさんの資質を見ると安心する
幹部社員達に可愛がられると、気になるのは女性達の嫉妬です。女性社員達を敵に回してよいことなど一つもありません。だけど彼女達ともうまくやる方法はあって、それは時々おっさんを装うことです。おっさん限定とはいいません。単純に男でいいのです。
自称サバサバとかそういう性質の悪い演出をしろと言っているのではなく、「アベさんって旦那さんの前でおならできる?」と聞かれたら「普段はしないけど、寝ている時ばかりはコントロールできないから、就寝中についてはわかりません」と答えるような感じをイメージしてください。
ここで私が「夫婦になっても恋人気分でいたいから、私は頑張って女であり続けます」という「女アピール」をすると、女性社員としては話の転がり方が面白くないわけです。適度に男の成分みたいなものを含んだ女は、スイーツ(笑)な女子達に敵対視されません。完全に規格外として見られますから。
あなたの中のおっさんを封印すべき時
婚活中のあなたは、男性にあなたの中のおっさんを見せないようにしてくださいね。男性の夢を壊さないであげてください。見た目とのギャップという武器として使う分にはいいと思いますが、見た目に自信がある人限定でしょう。
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