子供英会話講師時代に私が担当した中で最年少だったのは、年長さん(6歳)の5級挑戦でした。私が英検コースを教えていて、一番苦労したプライベート・レッスンでもありましたが、最近では小学校就学前の子に4級を受けさせる保護者も多いとか。私が子供の頃は遊ぶことが仕事だったけど、今の子達は大変ですねぇ・・・。
幼児の特徴として
- 集中力が短い
- 覚えるのが早い分、忘れるのも早い
- 幼児の目線に立った「楽しいゲーム性」を取り入れる必要がある
- 「楽しくなくても合格するためなら」という忍耐力は、幼児にはまだない。なぜなら挫折の悔しさ・辛さを知らないから。
- 「he, she,itは三人称単数ですよ」と言っても理解できない。日本語ですら「彼」「彼女」という概念がまだ備わっていないのだから。
この特徴を保護者が理解して、より小さな負担でお子さんが楽しく受験準備をできるようにしてあげる必要があります。特に上記の5.人称は幼稚園児にもわかるように噛み砕いて教えるのは至難の技です。
小学生と同じようにアプローチしても、幼稚園児は自分達の目線から見える社会しかまだ知りません。幼児には幼児に適したアプローチがあるのです。
photo by Skokie Public Library
満点を取る必要はありません。合格点に達すればよいのです。
・・・といってもその時によって合格点は若干変わってきますが、合格ラインに大きな変動はありません。
◆英検の合格ラインについて教えてください。 | 英検FAQ
さあ、それでは過去問を買ってきて、ママが出題の傾向と対策を研究しつくして、教材を作るわよ!ということができるのは、お母様が「教えるプロ」としての経験がある場合です。
教えるスキルがないと、教える側もポイントやコツがわからないため負担が大きくなりますし、可哀相なのは教えられる側です。
それでは家でできることって何でしょうか?
5級の試験に出そうなボキャブラリーを増やす
「ママ これなあに?」と書いてありますが、ママにとっても「これって英語でなんていうんだろう」という日常生活に頻出する単語が網羅されている絵本です。この図鑑のよいところは、幼児の生活範囲=幼児の目線から見えるものが網羅されているということです。
幼児がまだ経験したことがない感情が形容詞になって出てきたりしても無駄ですよね。4級を受験するのであれば必要ですが、5級なら無駄でしかありません。そんな形容詞出てこないのですから。例えばdepressed(「鬱状態の、落ち込んでいる」)なんて5級受験にあたって覚える必要はありません。
ただし・・・
お母様:「じゃあママと英語テストしようか。これはなあに?」
お子様:「んー・・・わかんない。なんて読むの?」
お母様:「毎日見てるのにわからないの?」
こんな感じでは、教材を持っていても何も意味がありません。毎日見ているわけでは、わかるわけがないのです。だって導入という段階がスキップされているのですから。きちんと導入もしてあげずに毎日見ていれば覚えると思ったら大間違いです。そこが大人との違いです。
導入とは
レッスンにおいて新出単語やフレーズを紹介することです。
幼児の場合、この導入の際に、単語あるいはフレーズに対する興味を惹きつけて行う必要があります。大人は自分の意思で英語を学びますから、講師の話をちゃんと聞くことができますが、親の意思でスクールに通わされている子供達は、なぜ自分が英会話スクールにいるのかもわからず、なんとなくそこにいるだけです。
当然学習意欲はなく、遊びに来ている感覚の子もいるでしょうから、その遊びの延長で導入してあげる必要があります。
導入のみならず、レッスン全体を通じてただでさえ集中力と忍耐力のない子供達を常にレッスンにひきつけておく工夫が必要とされます。そして導入したものをきちんと覚えさせる(=定着)。
この導入→定着のステップも教える側のスキルが必要とされます。またこのステップに活用されるのが自宅でも作れるフラッシュカード。
- 覚えさせたい単語をリストアップする
- それらの絵柄のカラーコピーをとる
- 切取る、貼る
- あ、台紙を買いに行かなくちゃ
となります。購入することもできますが、作った/買ったのはいいけれど、どうやって導入しようかとなった時に、プロの手を借りようかなと思うのではありませんか?家に余計なものを置かなくても済みますしね♪
3 Letter Words (Flashkids Flash Cards) (英語)(対象年齢:ネイティブスピーカーで5,6歳なので、ノン・ネイティブでも同じくらいです)
机に向かう習慣をつける
受験当日になると、慣れない環境で保護者なしでの受験となります。どんなに準備万端で臨んでも、幼児にとって周りは不思議と自分よりも大人びて見えてしまうため(実際ほとんどの受験生が自分より年上ですからね)、自信を失ったり極度の緊張から受験どころではなくなる可能性もあります。
日頃から「今日は20分」「明日は25分」と机に向かっていられる時間を伸ばしていってあげてください。
◆こどもものしりずかん―にほんご+えいご ずかんというだけあって、全ページが厚紙でできていて、何度めくっても痛みにくいのもおすすめの理由です。
◆外部関連サイト:英検 for kids! | 英検 | 公益財団法人 日本英語検定協会
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