数年前の私は黒人が話す英語がなかなか聞き取れなくて困っていたので、黒人俳優が主演する映画を繰り返し見て耳を慣らそうという目的で借りてみた「ラスト・ホリデイ」。これが面白くって当初レンタルした目的だった英語学習なんてどこへやら~。
クイーン・ラティファが演じる主人公、ジョージア・バードはルイジアナ州の百貨店に勤務する地味な女性という設定。
ルイジアナ州はアメリカ南部ですから、そこで黒人達が話す英語はAfrican American Englishの中でもかなり独特なのですが、その特徴をピックアップして慣れようという気持ちは映画が始まって10分くらいで消えうせました。もうすっかりストーリー展開にはまっていてそれどころではなかったのです。
結局南部の黒人達が話すAfrican American Englishはこの映画ではなく、同僚達から学ぶことになりました・・・。テネシー州とミシシッピ州出身の同僚達のナチュラルスピードの会話を聞いていると、自分が持っているTOEICのスコアなんて意味ないな・・・と打ちひしがれました。それでも一応英語力の目安として持っていると便利ですけどね。 でも映画を見ているよりも耳ははるかに鍛えられました。彼ら自身も「俺達の英語は聞き取りにくいだろ?アメリカ人でさえわからないことがあるんだからね」と言っていましたが、やっぱり本物に揉まれるということは大切ですね。
続きましてアイルランド人作家のMarian Keyes(マリアン・キース)の著書"Sushi for Beginners"。
「私が話せると思っている言語は、実は英語じゃなくて米語だわ・・・」と気がついたその時、アメリカ以外の英語圏の国の本を読もうと思ってオーダーしたのがこれです。アラサー女性三人が登場して、それぞれが自分にとって幸せとは、という答えを見つけるまでのストーリーで、典型的なChick-lit本(女性向けの本)です。
アマゾンのレビューにもあるように、ストーリーの展開がゆっくりなので中だるみを感じてしまうのですが、主要登場人物の一人であるAshlingが最後に出した答えには、私も「よく言った!」とデスクを思わずどんと叩いてしまいました。
アイルランド人が使う書き言葉って、どのくらい米語のそれと違うのだろうということだけが知りたくて買った本でしたが、結局その違いもよくわからぬまま「ああ面白かった」で終えた一冊でした。
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