Inside the gate

米海軍横須賀基地でお仕事をしたいと思っている人達のためのサバイバルガイド。情報が古いということが玉に傷です。英語学習や異文化に関するエッセイも書いています。

夫との日常会話レベルを上げるためにしていること


私の年齢では、dominant languageはもう残りの人生ずっと日本語で決まりです。ここまで来たら英語脳なんてもう無理。ネイティブスピーカーレベルで英語を理解する、話すことは無理だとしても、毎日ともに過ごす夫に少しでも楽しい時間を過ごしてもらえるレベルには磨き続けたいと思っています。
愛は国境を越えるというのは幻想です。付き合い始めはいいのです。一緒にいるだけでどきどきするし、何もかもが新鮮だから盲目の状態。言葉の壁の高さなど障害にならず、むしろその壁すらアトラクションです。相手の男性があまり知的とはいえない人であれば(日本でしかモテない、生きていけないアメリカ人みたいな人)、いちいちオーバーなリアクションで"OMG"あるいは"Wtf"のいずれかで会話の9割を成り立たせることもできるでしょう。
だけど情熱が冷めてしまいパートナーとして日常生活を共有し始めると、単調に繰り返される日常生活に彩や輝きを与えるためには、外国人のパートナーが日本語が堪能でない限り、自分が相手に歩み寄る=その人の母国語を習得することは必須となります。最低限ですね。なぜなら言葉は武器になるからです。言葉が持つ力は無限です。

  • 誘惑する
  • 癒す
  • あえて怒らせてみる
  • 腹から笑わせる
  • 相手を傷つけないようにネガティブなことを伝える

これらのことは母国語である日本語だとどれも簡単なのに、英語だと表現の幅が狭くなり会話も深くしていくことが難しいと感じます。

walled walkway


そこで私が日頃心がけているのが

  1. 興味のない分野の会話こそ積極的に聴くようにする
  2. とにかくインプット(映画・TV番組・読書)
  3. 自分の世界を持つ

この3つです。

1.興味のない分野の会話こそ積極的に聴くようにする

おっさんや若い男の子達の会話には思わず耳を傾けてしまいます。なぜなら自分がわからない単語やイディオムが頻出するからです。もう既に知っている単語やイディオムで構成された会話を聞いても、語彙は増えません。

例えば横須賀基地のスタバに行くと、数時間にもわたっておしゃべりしている暇なネイビーワイフ達を見かけることがちょくちょくあります。

starbucks

(横須賀基地の店舗とは関係ありません)

彼女達は本当にしょうもないことでぐだぐだ喋り続けるわけですが、やはり自分も彼女達と同じ感情で物を語りがちな生き物なので、彼女達の会話を盗み聞きしていると感情を表す形容詞なんかは気になってすぐにメモをとってしまうし、しかも頭に入りやすいのです。自分も使うことになるだろうとわかっていますから。
逆に男性の雑談内容といえば、女性に比べると感情的じゃないし、日本語のように男女それぞれ特有の表現や話し方があるため、男言葉を意識して聞くようにしていると、バランスがとれてきます。夫ともめた際に感情的になりすぎずに、彼に伝わりやすい話し方をするためのヒントにもなります。男言葉を使いましょう!と言っているのではなく、男脳を理解するために彼らの話し方を普段から聞いておくとよい、ということ。

2.とにかくインプット(映画・TV番組・読書)

これは質も量も大切です。インプットに関しては過去記事で書いています。
>>「洋書がすらすら読めるようになる単語集」は探すだけ無駄だとやっと気がつきました - Inside the gate

 
脳がある程度出来上がってしまってからアメリカに移民して(中学生くらい)、現在はネイティブ並みに話す人達に英語学習方法を聞いたら、やはり「TVや映画を見ていた。わからなくてもいいから見続けた」「読書」という声が多く聞かれました。

3.自分の世界を持つ

結局母国語で話す内容のレベルが外国語にそのままスライドするだけ、とこのブログで以前にも書きました。

私が英語を話せるようになったのは、語学留学の経験だけが理由ではありません。むしろ留学していた頃の私は、英語を話せていませんでした。日本語の表現や発想をそのまま英語に置き換えていただけで、伝わる英語ではなかったと思います。
当時の自分の日本語で表現できたレベルをそのまま英語にスライドさせたような感じ…要するに日本語、英語ともに語彙が貧しかったということ。社会に出て切磋琢磨してからの方がボキャブラリーはぐんと増えました。

グーグルマップのない時代に留学していたおばさんの戯言 - Inside the gateより引用)


夫以外に英語を話す相手を確保することで、夫との会話に幅と深さが生まれます。これは結婚生活を送る中で気がつきました。だから自分の世界を持つことは大切です。
ベースで働いていた頃はインプットもアウトプットもほとんど英語だったため、しんどい部分はありましたが、そこで磨かれたものを夫に還元することができました。これは夫も驚いていました。
今はもうベースで働いていないため、以前ほど英語漬けではありませんが、それでも自分の世界を持ちその小さな世界で触れた英語を積み重ねる楽しさはあります。またその世界で知り合った人達と会話が弾むように、普段から2.インプットして語彙を増やしておくことは大切です。

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