Inside the gate

米海軍横須賀基地でお仕事をしたいと思っている人達のためのサバイバルガイド。情報が古いということが玉に傷です。英語学習や異文化に関するエッセイも書いています。

「あの人は日本が嫌い」と決めつける人達に欠けているもの

ツイッターをやっていると「これをどう読んだらそう解釈できるんですか????日本語わかりますか?!」と頭がスピンしてしまう時がありますが、横須賀基地にはそういう日本人従業員が大勢いました。
接客業に就いていた時も、事務職にトランスファーしてからも・・・。
情報リテラシーがないとか、ちょっと考えればわかりそうなこともわからない人達については情報が交錯するベースでガセネタを広めるいい加減な人達 - Inside the gateという記事で書きましたが、今回は少し違います。

 

筆者が日本人従業員やミリ妻と話していて感じることの一つに、外国人の立場になって考えてみる力の欠如が挙げられます。
例えばさおりさんという女性がブライアンさんという男性のことをこう言いました(両方とも仮名ですが、実際にあった話です)。
「ブライアンは日本が嫌いなの。『すごくいい国だと思うけど、オフィサーとしてのキャリアを築くためにはずっと日本にとどまっているわけにはいかない』っていうの」

どうしてこれが=日本が嫌い、と解釈されてしまうのか私にはわかりません。
米軍将兵達にとって、日本はキャリア形成における通過点の一つでしかないのです。そこまで理解してないと、ブライアンさんのような大人の男性とは会話が成り立たないでしょう。

Japan


考えてみてください。もしもあなたがラオスに1年赴任して「ラオスは美しい国だけど、そろそろ日本に帰って(あるいは他の国へ行って)、XXの経験を積まないとね」と言って、ラオス人が「あなたはラオスが嫌いなのか!」と言ってきたら、どうしてそういう話になるの?!と思いませんか?だけどこのラオス人のようなミリ妻も日本人従業員も、残念ながらかなりいます。おそらく世界中どの国に売られている世界地図上でも、日本が真ん中だと信じて疑わない人々。
おそらくさおりさんにとって、日本が好きな外国人というのは、日の丸の鉢巻をして、回転ずしの楽しさを熱く語って常に「日本最高!」と言ってくれる、人生が日本を中心に回るようなマニアのことを指すのでしょう。筆者はむしろ日本の闇の部分も理解しようとして、そのことについてオープンに話せる外国人の方が信頼できます。
さおりさんのような人も大勢いますので、「あのアメリカ人は日本が嫌い」という話は、3割くらい聞いて7割は聞き流すくらいでよいと思います。時々本当に日本のすべてが気持ち悪くて嫌、という人もいますけどね。

 

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アメリカ南部で愛飲されるSweet teaに入れる砂糖の量がすごすぎる

アメリカ人はアイスティーの好みで出身地がわかる - Inside the gateという記事でも書いたようにアメリカ南部の州出身の人達はSweet teaが大好き。

Southern Sweet Tea Watermelon Mint

ところがこのsweet teaなのですが、入れる砂糖の量が多すぎて怖くなりました。この量を知らなかったら、いつか南部に旅をする日が来たら喜んで飲んでいたと思います。知らない方がよいことってあるんですね。


このサイズのジャグに対して入れる砂糖の量が、なんと1カップ!そしておどろく筆者をよそに左側の男性は「1カップ??砂糖なんて計るもんじゃない。どさどさっと放り込んでいいんだよ。っていうかこれじゃUnsweet teaだ」とまで言っています。ぎゃぁぁぁーーー!

これを子供のころから当たり前のように飲むのは危ないのではないか?と思い、夫の意見を聞いてみたところ、以下のように話していました。

(1カップの砂糖をあの大きさのジャグに入れることに対して)


That's not a lot of sugar for sweet tea. Hardly any really.

And it's a problem.
You should see how much sugar goes into everything down there (south).
Unfortunately the kids are raised thinking it is the normal amount, so they grow up not knowing any better.
Or they learn better but it's a hard adjustment to change their diet to hardly any sugar.
Sugar addiction is real.

ちなみに筆者がベースで接客業についていた頃観察していて気づいたのですが、あの白いドレスユニフォームがびしっときまっている、腹の出ていないオフィサー達はUnsweet teaを好んで飲んでいる人が多かったです。日頃小さな節制を積み重ねることで、きついダイエットをしなくてもいいようにしているのでしょう。


関連記事:アメリカ人はアイスティーの好みで出身地がわかる - Inside the gate

noteを投稿しました 2020年09月09日

外専といえば、数年前にどぶ板で飲んだ時に、山口小夜子さん風のエキゾチック美女を目指しているんだろうなと思うんだけど、顔が怖くて直視できないぶらぱんを見かけたのですが、彼女は今でも元気に活動しているのでしょうか。

新型コロナ対策と横須賀基地(とその周辺)

皆さん元気にsocial distancingを実践していますかー?久しぶりの更新です。
Shelter in place(できる限り自宅に避難していること)の状態からあらゆることが緩和され始めた横須賀基地ですが、米海軍将兵や従業員達の多くがshelter in placeを実施していた間、ベースはどうなっていたのでしょうか。

 

1.入門時に簡単な健康チェック

HPCONがBからCへ引き上げられた頃を思い出しながら書きます。

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筆者の夫は、最初は週2日ほど出勤して残りはテレワーク。そして週3日に・・・というペースで現在は週5日出勤する形に戻っています。
従業員の多くがテレワークしていた頃、出勤する度にこ上の画像のスタンプカードのようなものをセキュリティに出し、簡単な健康チェックに関する質問を受けて、彼らに当日の日付なりサインなり記入してもらったら、ゲートを通過できるようになっていました。

2.繁華街からアメリカ人が消えた

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ベースに暮らす将兵及び民間人達は、原則的にベースの外に出てはいけないことになっていたため、横須賀中央の繁華街からアメリカ人が消えました。当時は日本人も外出を控えていたためただでさえ閑散としていましたが、オフベースで暮らすアメリカ人達が通勤する姿を見かけるくらいでしたし、彼らも必要最低限の買い物だけして自宅に直行する毎日でした。ベースに暮らすアメリカ人にしてみたら、ベースの外へ出られないのはさぞ窮屈だっただろうと思いましたが、若い兵士達に話を聞いてみたところ「まるで拘留されているような気分」と言っていました。
ですから今はのびのびとコンビニのホットスナックを食べながら歩いているアメリカ人や、コンビニで酎ハイを大量に買い込んでいる彼らを見ると、まるで春の訪れを待ちわびていた雪国に暮らす人々のように思えてしかたがありません。

3.グロサリーショッピング

筆者はもともとあまりカミサリーには行かないのですが(だってあそこは文化圏としてはフィリピンなんですもの。彼らはカスタマーサービスというものを知らないのでしょうか)、shelter in place中はさらに足が遠のきました。といいますのも、social distancingを遵守するため、一度に入店できる人数が限られており、入店を待つために整列する場合ももちろん等間隔を保って待つのです。
やっと入れた!と思うと、次はできる限り早く買い物を済ませて店を出る!自分と同じように並んでいる人がいると思うと、やはりゆっくり見ることはできませんでした。
そこで改装を経て再開したショッピングモールCoaskaに行こう!と思ったわけですが、筆者は夫の扶養家族でSOFA sponsoredのため、横須賀基地がoff-limits(立ち入り禁止区域)と決めたショッピングモールに該当してしまうCoaskaには行けませんでした。
この記事を書いている8月2日現在はCoaskaにも入店できるようになりましたが、だいぶ雰囲気が変わって驚いています。ブラウンを基調にしただけで、前よりもずっと良い。前は「これぞ田舎のフードコート!」という感じがしたのですが、その感じが薄まったかな。でも雰囲気がよくなった反面、何も買わずに陣取っている高校生の集団がいたりして、あれはよくないなぁと思います。

4.規則を守らなかった人はどうなったのか

立ち入り禁止とされる範囲は徐々に狭くなってきており、筆者も夫とともに外食できるようになりました。なんと居酒屋にも入れる!(だけどチューハイスタンドはいまだに禁止)ところが現在よりも行動が厳しく制限されていた頃、やはりその規則を守れない人がいたわけです。
オフベースのサロンでカットとカラーリングをしてもらった髪の毛やネイルを誰かに見せたくて我慢ができなくなった女性(アメリカ人かフィリピン人かは不明)が、それをSNSでシェアしてしまい、軍に通報されて夫婦共々アメリカに帰国させられたそうです(ただしこれは佐世保基地での話)。
横須賀基地のケースは、オフベースのお店でタトゥーを入れてもらったり、居酒屋で盛り上がっているところを撮影してSNSでシェアして、これも通報されてアウト。彼らもアメリカに帰国させられました。規則を守っていない人は他にも大勢いるのでしょうけれど、彼らはきっとこっそりと破っているはず・・・。

5.Honchはどうなっているの?

4,5月は多くのバーが休業していたようですが、8月1日現在ではあのSoul Embassyなども営業をしています。ところが若い米兵達で賑わうことで有名なGREENHILLは、いまだに休業中・・・。

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すし詰めで飲んで踊ってこそGREENHILL!という感じもするので、このお店でsocial distancingを実施するとお店の雰囲気ががらっと変わる分、今後の運営方針にも影響してくるでしょう。
もう大昔の話ですが、このお店の前を通りかかった時、窪塚洋介さんがまったりと飲んでいたのが印象的でした。あの時の彼ほどchillという形容が似合う人はいない。
GREENHILLで、皆が笑顔で祝杯をあげられますように!


以下は横須賀基地とは関係ない、筆者の個人的なことです。

6.Shelter in place中に感じたこと

「美味しいものが座っているだけで出てきて御皿洗いもしなくていい」ということがどんなに幸せなのか、思い知りました。

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久しぶりに大好きな喫茶店に行き、そこでいただいたコーヒーとシナモントースト。
お店の扉は開けられたままで換気もちゃんとできています。ああ、幸せ!
外食することも制限されていた頃、自分達で作ることにも飽きてくると、「明日は絶対にキッチンには立たない。三食すべて買う!」という風にしてガス抜きをしていましたが、そうやって気分転換することで途中で腹をくくりました。
これからはもっと自分達自身をもてなす方法を学ばなければならない、と。そこで巡り合った一生ものの2冊の本。

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左側はキャンセル待ち1000人以上!日本で一番予約の取れない料理サロン「boa mesa(ボアメーザ)」を主宰されている若林三弥子さんの「ようこそ、幸せのテーブルへ 北鎌倉ボアメーザの美味しいおもてなし」。生活レベルが自分と全然違う有閑マダムのおもてなし本を読んでどうするの?と思ったでしょう?
確かに海外で接待の経験を積み重ねた女性による、洗練されているのにどこか温かさが感じられるテーブルセッティングと同じようなことを我が家でできるとは思えませんが、日本の四季の美しさを享受しながら、大切な人と過ごす素晴らしい時間を演出する方法を学習するよい機会になりました。
右側は島津修さんの「いちばんくわしい魚のおろし方と料理」。

「食べたかったら自分で作ってみろ」と思ったのがきっかけで買った一冊。一生使える決定版!とありますが、本当に使える!かわはぎの肝じょうゆの作り方もちゃんと載っていました。
小学校の家庭科の授業で魚をおろしてそれがトラウマになり、それ以来魚は切り身しか買ったことがありませんでしたが、今回のShelter in placeがきっかけで再び魚と向き合うことになりました。

横須賀市も確認されているだけで一日一人のペースで感染者が出ています。今後もしばらく三密を避けて、日々の暮らしを楽しみましょう!

関連記事:【訂正あり】横須賀中央ふらつ記(26)コロナウイルスの脅威で静まり返る街 - Inside the gate

「俺/私がルールだ」と思い込んでいる古参日本人従業員への対処 

読者の方とメールでやりとりをしていて、これは是非記事でシェアした方がよいと思ったことがありますのでこの記事でシェアしますね。

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(横須賀基地向けに同じようなポスターを作製したら、モデルの7割はフィリピン人にしないと誇大広告になるでしょう・・・もはや日本の中のアメリカじゃないのよーフィリピンなのよー)

まずベースで働き始めると:

  1. 自分の直属の上司は誰なのか(「俺のいうことを聞けよ」と言ってくる自称上司ではなく、正式に指導の責任・権限を与えられているポジションに就いている人)
  2. 直接一緒に働く仲間達の顔と名前(仲間というか敵というか・・・)
  3. 仕事もできないくせに偉そうにしているが、明らかに逆らわない方がよさそうに見えるこの人物は一体誰なのか?
  4. 勤務先の建物の中を把握する(ロッカーはどこ?お手洗いは?喫煙所は?)

こんなことを知るところから始まりますよね。そしてしばらくは大人しく観察しながら、誰とでもうまくやって仕事もやりやすくなるわけですが、本記事で突っ込んでいきたいのは3.の明らかに逆らわない方がよさそうな人間への対応についてです。

 

社会常識がある大人ほど戸惑う「俺/私が絶対だ。常識だ」という古参従業員の態度

勤務開始を控えオリエンテーションや諸手続きのためにベースに訪れたあなたは、ゲートで待ち合わせた人(ほとんどの場合あなたのスーパーバイザーになる人です)に、やや緊張しながら「はじめまして」と挨拶をします。
待ち合わせた人がアメリカ人の場合は挨拶をして、世間話をしリラックスさせてくれる人が多いでしょう。だけどなぜかこれが古参の日本人従業員になると、残念ながらやたらと高圧的に出てきて自分よりも見事な花を咲かせそうな芽を摘んだり、あるいは踏みつぶしたりしたがる人がいます。
本当にその人があなたのスーパーバイザーになる人ならばまだ我慢できますが(それでもひどいとは思います)、仕事の等級も同じで、正式にこの人の方が立場が上ですと認められているわけでもないのに、勤続年数が長いというだけで「俺/私が絶対だ」と思っているのです。確かに経験者から仕事を教わることになりますから、敬意をもって接することは大切ですが、仕事上の関係でしかないんですよ。なのにまるで自分が全能の神のように振る舞う古参の従業員には困ってしまいます。まともなアメリカ人から見るとこれは本当に理解に苦しむそうです。

(あなたにえらそうに指図したり怒鳴ったりする古参従業員を見て)

"Does she/he have an authorization to talk to you like that?"

"Is she/he senior to you?"(このseniorは年齢的なものではなく指揮系統内での序列に関するものです)

こんな風に確認してくれるまともな感覚を持ったアメリカ人の同僚、上司もいます。もちろん見て見ぬふりをするアメリカ人もいます。
ペーパー上ではあなたとその日本人古参従業員の仕事の等級が同じだったとしましょう。ですから本来であれば経験年数だけを笠にそのように怒鳴ったりしてはいけないし(ハラスメントです)、そもそも知性のある大人であればそのような行動はしません。社会常識がちゃんとある大人ほどこういうことをされると「いい大人がいったい何を言っているの?」と戸惑うのは当然でしょう。外の社会を知らないままベースに入った若い子であれば、それを疑うこともなく働き始めると思います。そして数年後には同じように井の中の蛙みたいな人間になってしまう。
だけどベースの外で社会人として、そして大人として多くの人と関わりあいながら働いてきた大人にしてみれば、こういう日本人古参従業員は猿かゴリラから進化しきれなかった生き物を見ているような気分にさせられます。そんな風に戸惑っているあなたに向かって「おまえがどんなすごい企業で働いてきたかとかここでは関係ないからな。俺が常識だ!/私がルールよ!」と思い知らせようとする愚かな人達は動物園にいてほしいものです。

弱い犬ほどよく吠える

筆者の想像ではありますが、もしかするとこういう風に高圧的に出てくる日本人(あるいはフィリピン人従業員)は、あなたの履歴書や職務経歴書を見た人=面接した人ではありませんか?それを見てあなたを脅威に感じている可能性もあります。人を選ばず誰に対しても高圧的な輩も大勢いますが、人を選んでやっている古参従業員は確実にいます。例えばあなたの学歴・職歴が自分のそれよりも輝かしいという理由で・・・。

ではあなたはこの日本人古参従業員の脅威にはならない、控えめな人間であると証明し安心させることはできるのでしょうか?それは難しいでしょう。なぜなら脅威に感じるかどうかというのは、あなたがコントロールできるものではなく本人の問題だからです。あなたがただ「はい、はい」ということを聞いて控えめにしていれば相手は満足するのでしょうか?
例えばあなたが実際に勤務を開始して「控えめにしなくちゃ」と思っても、英語の発音がよかったり使う表現がネイティブっぽいというのはどうなるのでしょうか。自分は別に自慢しているつもりはなくて相手はそう受け止めてくれるとは限りません。だけどそれはどうしようもないですよね。へりくだりたいならばカタカナ英語を話せと言われてもできないでしょう?

なぜこのようなアホな猛獣が育つのか

理由は二つあると筆者は考えます。
一つ目はベースは年功序列制が根強く残っているため、組織内における日本人同士の上下関係がアメリカ人のそれに比べて複雑だから。
一緒に働くだけの関係なのに、仕事をちゃんとして帰宅する→そしてお給料をもらう→よかったね、というシンプルなことを、あえて複雑にしたがる。嫌がらせを楽しむ。自分の契約書に書いてあることだけを守って働いていればいいのですが、なぜか日本人はそれができないし、合理主義のアメリカ人達から見たらそれが不思議でしかたがないのです。だからこそ新しく入ってきた人が右も左もわからぬうちを狙って、自分がボスだという印象を与えたいのでしょう(ため息)。

二つ目は日本が訴訟社会ではないから。
訴訟社会アメリカだと、大人が集まって働く組織の中で日本ほど陰湿な嫌がらせやいじめは見受けられません(全くないとは言いきれません)。なぜなら皆訴えられないようにびくびくしているから。ですから表立ってセクシストな発言をする男性職員も少ないです。例えば日本だったら今でも男性職員が堂々と電話で「派遣なんだけどさーなるべく若い子お願いね!」と大声で発注していても左遷されたりしませんよね。でもアメリカではアウトですし、ある程度きちんとした教育を受けたアメリカ人男性であればそのようなみっともないことはしません。
そういうわけでアメリカ人がハラスメントをするのであれば、自分の手は汚さずに相手を陥れるとかそんな感じでしょうか。

ハラスメントは様子を見ながら必ずメモに残す!(★日時・場所の記録も必須★)

ここから先は新人さん以外に向けても書いています。
猛獣のいる職場では面従腹背(これ大事)で大人しくしながら、嫌がらせに就いてはメモをしっかりとりましょう。

Note


こういう猛獣達が大人しくなるマジックワードがHR(人事部)です。ただ多くの人達はHRには申し立てるまではいかず、ただ我慢している、割り切っているのが現実なので、この項目はあまり有益な情報ではないかもしれませんね。
舐められ続けていて「いい加減にせーよ!!!!」と堪忍袋の緒が切れたら、試しにキレてみるという手もありますが、賢くキレることができないのであればぐっと我慢して、一番口の軽い同僚を選び「絶対に誰にも言わないでね。私、HRに申し立てを考えている」とさらっと言ってみるのもよいでしょう。
いよいよハラスメントがひどくなってきたらそのHRに苦情申し立てをするためにも、必ずメモを取ってください。【いつどこで何を言われたか】できるだけ具体的に。日付、覚えている範囲でよいので時刻、そして場所。ハラスメントが日常的であればどんどんそのメモは溜まっていきますが、筆者が記憶する限り申し立てるにしても期限があります。そのような状態が始まった日から確か3か月以内、あるいは半年以内に申し立てる必要があるはずです。詳しい期限についてはわかりかねますので、従業員ハンドブックで各自ご確認ください。
またHRで申し立てるには内部で既に手を尽くしたということが前提です。上司がカウンセリングで注意をしたにも関わらず、また三者で話し合いの席を設けたにも関わらずハラスメントが続く場合に、さらに上の段階のHRへ申し立てます。

アメリカ人上司=正義感があり自分を守ってくれるとは限らない

HRに苦情申し立てをする場合は、所定の用紙に記入してまずは直属の上司に申し立てます。そしてさらにその上の上司に申し立てますので、もしもあなたにハラスメントを行っているのが直属の上司(古参の日本人従業員やフィリピン人従業員)の場合、その人を越えて手続きを進めることになります(ここらへんはちゃんとHRで教えてくれると思います)。
そしてその上の上司がアメリカ人の場合、あなたを必ず守ってくれると思わない方がよいででしょう。あなたがもし状況を相談したいと申し出たら、ちゃんと話を聞き適切な対処をとるのが彼らの仕事ですから、まともなアメリカ人だったらすぐにそのように動き始めるでしょう。だけどもしかするとその上司は古参従業員とは互いにメリットのある、ずぶずぶの仲かもしれません。またアメリカ人上司のポジションは非常に流動的です。だいたい長くて5年くらいしか日本にいません(日本人女性と結婚していれば話は別です)。それゆえ「できる限り面倒なこととは関わりたくない」と思っている人も、残念ながら中にはいます。
親身になって話を聞いて、話し合いの席を設けてくれるきちんとしたアメリカ人上司も大勢います。だけどこればかりは当たり外れがあるんですよね。だからこそ申し立ての時は気をつけなくてはなりません。古参の従業員がいるからこそ現場が回っているのであれば、上司としては「君が大人しく我慢してくれていれば、うちのコマンドは平和なんだから、波風立てないでほしいな」と思う部分があるのも否めないからです。
HRの申し立てだけでなく、何か行動を起こす時は必ず「最終的に守られるのは誰か?」を考えて賢く動きましょう。勝てないゲームだとわかったら、我慢して留まりながら他のポジションに応募し続けるか、退職するしかありません。

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